「をりふしの宿 照月」さんは12室の贅沢な宿で、全ては部屋食です。
18時頃の食事をお願いすると、程よい時間に運ばれてきました。
お献立表も準備されていました。
「先付」は、胡桃焼き茄子豆腐 クルマエビ 三つ葉焼胡桃。
程よく切られた焼き茄子がこの豆腐の中から出てきて、サプライズ!
焼胡桃の香がしいこと。
「酒肴」はどれも工夫が凝らされて、楽しい気分で頂きましたが、特に印象的だったのは「温度玉子サーモン茶巾」。
醤油漬けされた卵の黄身はねっとりと柔らかく、それがサーモンの刺身に包まれ、柿に見立てて籠にのっています。
次に、松茸にささ身がグルグル巻きにされて、その取り合わせの意外さと、松茸の香りだけでも良いものをあえて肉を巻きつける妙は・・・贅沢なのか邪道なのか?そんなことはどうでもよいけど、思わず微笑。
「お椀」は鱧玉締めすまし仕立て 松茸 巻湯葉 黄菊。
これは鱧が柔らかくて、しかも松茸も食べ甲斐があって、見た目にも綺麗なお椀でした。
「向付」は鮪、平目と北寄貝の3点盛。
北寄貝がダントツ良かったです~甘くて。
このあたりは、どちらかというと会津らしくて「飛露喜」と「天明」の地酒を一合ずつオーダーしました。
純米無濾過生酒の「飛露喜」は、酒の造りもよく、食事にとても合って美味でした。
「焼物」は秋鮭のムニエル。
「強肴」は鴨肉と隠元のトマトサラダ。
これがメインとは、ちょっと相容れない気持ちもしますが・・・
「おしのぎ」の狐蕎麦は、意外な盛りつけ。
蕎麦はごく普通のものでした。
「煮物」は穴子湯葉巻 丸茄子煮卸 蕪。
穴子がトロトロに柔らかくて、印象的でした。
「酢肴」は焼しめ鯖。茸卸しポン酢 いくら。
いくらが地酒に良く合いました。
炊きたての会津産のコシヒカリが〆。
ご飯の甘い香りが魅惑的。
料理長手作りのマロンクリームのロールケーキ。
食事が終わると、お布団が敷かれます。
さて、朝ご飯は8時。
その前にお布団を片づけられます。
朝ご飯もお部屋食。
手作りのお豆腐が印象的でした。
こういうこぢんまりしたお宿は、とても好きです。
お料理はきちんと手作りされ美味しかったし、雰囲気もギスギスしてなくて、ゆったりと時間を過ごすことができました。
この旅館は「五百川」がすぐそばを流れていて、お部屋からいつもそこにある緑が素敵で、良い「気」が満ちているという気がしました。
網戸にすると心地よい風が渡り、セミの声も聞こえてきたりして・・・
また天然の湧水「深沢の名水」を使っているから、とにかく旅館のお水が美味しくて、何度も冷水をポットごとお代わりしました。
とても有意義な時間を過ごすことができました。
感謝!