山咲雛子の日記

毎日何かを好き☆と感じ、感謝して、頑張っています。時間が沢山あったら、ゆっくり自然の中で過ごしたいです♪旅もしたいな♪

ミシェル・ブラストーヤ ジャポン

2016年06月12日 | 

フランスのオーブラック地方ライオール村にあるミシュラン、三ツ星のフレンチレストラン、ミシェル・ブラス。

自然から料理を創造するといわれた天才料理人ミシェル・ブラスの料理哲学、世界観を受け継ぎ、その世界初の支店として2002年に、北海道、洞爺にオープンしたのがミシェル・ブラス トーヤ ジャポンです。

その日は洞爺湖を眺められるお席に案内されました。

日の暮れ、一日の終わり、洞爺湖とその空の青のグラデーションに染まっていくダイナミックな景観に、静かな時間の終わりと共にその時間を楽しむ幸せを感じました。

卵のムース 蕎麦粉のガレットと共に

ガレットをムースに浸したりしながら、味の変化をお楽しみ下さい、とのこと。

濃厚な卵の風味です。

薄焼きにしたパイ。

程よくあたたかくて、サクサクの食感でした。

濃厚な海老のスープ。

ルバーブの薄焼きが印象的な前菜。

 

今回は「発見と自然 ディナーコース」(27000円+消費税+10%)を予約。

この最高コースでないと、「ミシェル・ブラストーヤジャポン」の看板メニューが試すことができません。

世界的にもスペシャリテとして、フレンチ料理界に新しい潮流をもたらした逸品「ガルグイユー」

このお料理は、ひとつひとつのお野菜の味を確かめるものではなく、ざっくりとお野菜をつまみ口に運んでみて下さい。その時その時の味の変化が楽しめる一皿になっておりますとのこと。

皿が運ばれてくると、スタッフさんが一斉にあたたかいソースをかけ、去っていきます。

様々なお野菜たちの香りがふわりと鼻孔を突き抜け、目にも美しく、華やかな色が飛び込んできました。

表面に敷き詰められている花野菜やフレッシュリーフの下には、ボイルされてソースを沢山吸い込んだ根野菜が敷き詰められています。

これらを適当に救い上げ口に運ぶと、なるほどその時々で食感や食味や風味が違って感じます。

会話も忘れ、夢中になってしまった一皿でした。

黄色の風呂敷がテーブルに置かれてあって気になっていたのですが、スタッフさんが風呂敷包みをあけると、丸い全粒粉のパンがお目見え。

そのパンに私たちの名前が、コーヒーを煮詰めて作った濃厚なソースで描かれていました。

そのパンをスタッフさんが切り分けて下さいます。

ワインはそれぞれの料理に合わせてセレクトされるコースを選びました。

この金色に輝く白ワイン、素晴らしかったです。

マスカットのような香りと洗練された風味に、貴腐ワインを思わせるコクや深み、酸味はやや抑えられ、キリリとしたコクやキレがあって・・・思い出に残るワインとなりました。

ワインもさることながら、エチュベしたボタンエビも良かったです。

ボタンエビの旨味甘みを、限界の温度で引き出す技の一皿。

お刺身で頂くボタンエビも好きですが、エチュベすることの手間暇をかけることで、生では味わえない旨味やプルプルの食味が引きだされていました。

フォアグラのグリエ 酸味を利かせたルバーブ アニスのコンディマン

実は私、フォアグラのあのジトッとするような脂や生臭いような内臓肉の匂いが苦手なので、食べられないかも?と思ったのです。

運ばれてきたその一皿からは、生臭さは全くなく、甘い香り、良質のバターのような香ばしい香りがありました。

ナイフを入れると、焼きの限界なのにプルプルとした弾力があり、口に入れると溶けながらプルルとした食感があり、旨味や甘味がふわりとひろがります。

一言でいえば、フレッシュ!

カジュアルなイタリアンで頂くフォアグラとは、別格でした。

赤ワインも進みます。

濃厚なのに、さっぱりとした後味と風味、この矛盾を舌が感じるのは「技」と食材を相当厳選しているからだと感じました。

苦手と思っていただけに、深く印象に残る一皿でした。

ローストしたアーティチョーク 燻製したジャガイモのスパゲティの上に 黒トリュフのヴィネグレット

以前自家栽培してたアーティチョークをシンプルに味付けして食べたことがありますが、この一皿は、どちらかというと大栗のような甘さがありました。

燻製したジャガイモのスパゲティは初めて食しました。

ジャージー牛のサーロインのロースト グリルした伊達アスパラガス 長芋のピューレ&煎じた胡麻

このお肉を選ぶという「チャレンジ」の経緯をスタッフさんがお話し下さいました。

様々な生産者の冒険や探究や努力により、培われてきた北海道の大地の豊かさ、それをお伝えしたいと。

「ジャージー牛?」と思いましたが、その赤身を口に運んでみるとどうでしょう!

赤身なのにお肉の肉汁が口にひろがり、かすかに草原の香りが・・・

お肉は(あたたかいうちは)柔らかく食感があって、旨味も広がるし私、感動しました。

サーロインとかのギタギタした脂が嫌いなので、このローストは私好みでした。

北海道のあたたかいチーズ。

濃厚な味わいにパンとワインが進みます。

美味でした♪

チーズバーのワゴンが運ばれてきました。

tチーズはブルーが苦手なので、あえてミシェル・ブラストーヤならこだわりのブルーが頂けるのかと期待に掛け、それと北海道のおススメを選んで頂きました。

スタッフさんと相談しながら選べるのが、良いですね。

苦手と思っていたブルーチーズは、どれも美味しかったです。

むしろ、他のハードやソフトより好きだったかも。

ここでしか味わえない、こだわりのチーズたちでした。

ワインもチーズと合います♪

豊浦産イチゴが流れるあたたかいビスキュイクーランン桜の花のアイスクリーム

1981年にミシェル・ブラスが創作し、その後世界中に一気に広がったと言われるデザート。流れ出るという意味の通り、ビスキュイ生地にナイフを入れると流れでる温かなソースは至福の感動と称されているそうです。

私は甘いもの苦手なので、感動はなかったです。

そのかわり、食後のデザート酒を。

夫はワイン。

私はフランスのコニャック。

最後にアイスバーのワゴンで、好きなテイストの冷菓を選べるのですが、コーンがミニサイズなので、子供みたいな気持ちになって、選ぶのが楽しかったです。

その日は11万とふたりのディナーの最高額を記録しましたが、発見と喜びがあって幸せな時間を過ごすことができました。

これが接待だったりしたら、また違っていたと思います。

 

美味しいものを美味しいと感じられる健康に感謝。

好きなものと過ごす、幸せを感じられる時間が、自分に与えられたことに感謝。

生きていることの混沌とした不安やしんどさや喜びも、全部を受容れながら生きている、その経験を支えてくれた上司や得意先様や、その私が経験値として積み上げてきた、心の強さに感謝。

「ミシェル・ブラストーヤ ジャポン」のディナーを過ごしてみて、沢山いろんなことに感謝したくなりました。

素晴らしい時間でした。

感謝♪