自宅から徒歩30分強の真言宗のお寺さんで、「写経の会」(宗派不問)が行われるというのを知り、行ってみました。
輪袈裟、お数珠を持っている方は持参するという、本格的なものです。
受付を済ませ、住職さまより塗香を左手の付け根に頂き、清めてからお堂に入りました。
好きな場所に座ってよいそうで、ご本尊の大日如来がよく見える場所に着席しました。
筆ペンで、薄く書かれた般若心経をなぞります。
気がつくと40人ほどでしょうか、シニアの方が多くおられました。
人により、書き終える時間がまちまちで、皆が写経を終えるのを待って、ご真言、般若心経を唱え、ご本尊様に書いた写経を納め、焼香致し、祈念しました。
その後、ご住職さまから少しの説法を頂き、最後はお茶の時間を過ごしました。
ご住職さまのお話は、とても勉強になりました。
ご焼香の正しいやり方、数珠の扱い方、本堂に入る時の心構えと注意、合掌の仕方、写経の心構えなど。
正しい作法を知らないまま、年をとっていったら、本当に恥ずかしいことだったと思います。
例えば、ご焼香の仕方。
「つまんだお香を額までもっていった方がおられましたが、どうして額ですか?2回の方、3回の方、どうしてその回数なんですか?つまんだお香をパッパッと散らしませんでしたか?」真言宗の方であれば、焼香の際にお数珠がだらりとなったままで祈念してませんでしたか?
皆「・・・」
「ね、お年をとっていくと、今さらそういうこと聞けないでしょ?」
皆「うん、うん」
正解は!
大勢が並んでいるということもあり、ご焼香は1回。
お数珠を整えて、まず1礼。
つまんだお香は胸より少し高いところに上げて、ご焼香させていただきますと気持ちを込め、気持ちで両手を添、え2~3回指をすり合わせてお香を静かに落とす。
そして合掌ですが、女性は手を蓮のつぼみのように少し空間を開けて手を合わせるのが望ましい。
男性は、軽く指と指をずらしたほうが男性らしい合掌として望ましい。
ん~、深いですね。
茶道も華道も「お作法」っていろいろ細かいですよね。
こういう仏道の世界も「お作法」なんだって、そう思いました。
ところで私の輪袈裟、紐が切れて新調しようか迷っていたので、ご住職様に聞いてみました。
「そんなに切れるものではないのですが、さすがにお遍路とあって過酷だから切れたんでしょうね。
同時に3周目でなにかが吹っ切れたんじゃないでしょうか?
お数珠もそうだけど、切れたということは、お直しする方もおられますけど、本来新しいものにしたほうがよろしいと思います」
本当だ、3本切れている!
3周目にして、暫くお遍路はお休みします、と四国のとあるお寺さんのご住職さまにお話ししたことを思い出しました。
輪袈裟は新しいものにしようと思います。
そうしてお写経の会の皆様の前で、来年もまた四国遍路に行くことを話してきました。
3周終えた時、このお遍路は続けていかないとならないのでは?と。
でも3周したからといって、見よう見まねの完全自己流でお遍路してきたので、正しい「お作法」で行ってきたかといえば、確実に、間違いだらけでやってきたと思います。
一度、正しい「お作法」をお勉強するために、いつかご住職さまと巡る四国遍路ツアーがあれば、参加してみたいです。
ただし、仕事をもっていると、平日の5日も連続してお休みを取るのはかなり難しいのですが。
写経の会、参加して良かったと思いました。
自宅でも写経しますが、お寺さんの独特の雰囲気の中で行ない、ご本尊様に書いたばかりの写経を納めるということは、即その場で完結できるので充足感があります。
気がつくと心が軽くなり、なんだか気持ちがスッキリしているではありませんか!
良い出会いに感謝です。
合掌
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます