四国遍路のお参りのために自宅でも写経はするのですが、自己流で続けてしまったため、何か間違いがあるかもしれず、一度は寺院のお堂のなかで、お坊さんの指導を受けながら、般若心経を写経してみたかったんです。
そんな時、自宅から徒歩35分の真言宗の寺院さんで、お写経の会があると知りました。
真言宗で、徒歩で行けるなんて、私にとってまたとない素晴らしいご縁だと感じました。
思った通り、1回目の写経を終えて、皆でお勤めを致し、ご住職さまの説法をお聞きして、本当に良いご縁を頂いたのだなぁ~、と実感しました。
心が掃除されたともいうのでしょうか、私にとっては心が引き締まるような時間でした。
2回目の写経会は記念行事にあたり、般若心境をあげたあとは、お食事会となりました。
お寺の総代さんも来て、ご住職さまと皆でお食事です。
お膳を頂きながら、写経会に新しく参加したメンバーそれぞれに写経会に入るきっかけを問われました。
普段はお寺の本堂で行う写経会ですので、お部屋に入ったら一切会話は禁止です。
宗派不問のその会に、どんな方がどんな思いで参加されているのかは、全く知る由もありませんでしたが、このお食事会の場で、皆さまざまな動機で来られているのだなぁ~と思いました。
話を聞きながら、目にハンカチをあてている方がだんだんと増えてきました。
生きることってすごくありがたいことなのに、深い苦しみや、やるせなさや、深い悲しみも、生きる喜びと同時に、それらも背負わなければならないなんて、なんなんでしょうね。
私にはご住職さまの二つの言葉が心に刺さりました。
少し私のニュアンスが入るかもしれませんが、書き残しておきたいと思います。
ご子孫にはすごくお金に恵まれて土地にも恵まれて、そういうことを望むのではなく、生まれてきたこと、生きることの幸せを先祖様に感謝できるよう、たくさんのお金がなくても、健康で平安な暮らしができ、また子孫に恵まれて、さらに生きることの素晴らしさをバトンタッチしていく、そういう先祖と子孫の繋がりが大事ではないでしょうか。だから「負の遺産」があるのならば自分だけで終わりにして、きれいなかたちで、子孫にバトンタッチしてはいけませんね。
もしもその大事な方がお亡くなりにならなければならなくなった時には、是非その方の棺に108枚の般若心経のお写経を納めてあげたならば、きっとあなたの親を大事に大事に思う、その心が伝わるはずですよ。
感謝。
合掌。
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