プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

伊藤正信

2013-11-28 22:07:33 | 日記
1972年

「うれしい二位指名」

南海球団からドラフト二位で指名された伊藤正信投手(25)=富士重工=は中京商卒業後福島県の清峰伸銅に入社したが、同社の野球部が休部になったため、四十一年九月富士重工群馬製作所に入社、当時は石幡信弘投手=現大洋球団=などのかげにかくれて目立たなかったが、三年ほど前から頭角をあらわし、四十五年に東映に入団した皆川康雄投手(25)=パ・リーグ四十六年新人王=昨年南海からドラフト一位で指名され入団した野崎恒雄投手(25)と並ぶ三羽烏となって活躍した。昨年は野崎投手と並ぶ立派な成績を残した。小柄ながら速球を武器とする本格派で、この数年の防御率は1・8で安定したピッチングをみせている。今夏の都市対抗大会では日立製作所に補強され後楽園に出場している。右投げ右打ち、身長170㌢、体重74㌔、岐阜県出身。伊藤投手は「まだ南海球団から正式な話はなく、きょう園田監督から指名されたことを聞きました。プロでやっていけるかどうかは別として、二位の指名を受けたことはとてもうれしい。同僚だった野崎投手が昨年南海に入団しており、同じ球団から指名を受けるとは意外だった。正式な入団交渉があった時点で会社側、監督、実家とよく相談して、身の振り方を決めたい」と語っている。また、富士重工ではまだ南海側から正式な話がないためノーコメントだが、この三年間毎年エースをプロ野球界に引き抜かれており、伊藤投手は来季の戦力に欠かせない選手であることから、同投手のプロ入りに難色を示すものとみられる。
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中谷賢平

2013-11-28 22:05:23 | 日記
1978年

・阪神、中谷投手が文字通り野球生命をかけた年を迎えた。いまをときめく掛布と同期生。掛布がテスト生同然のドラフト6位なら、中谷もテスト生。昨年暮れの契約更改。ともに96万円でスタートした年俸が、掛布は約15倍にあたる1500万円。
一方の中谷は「バッティング投手専任になってくれないか」と打診された。「戦力に入ってない」という冷たい通告であった。たとえファームにいても「いつかは・・・」一軍入りの夢がある。しかしバッティング投手専任になるということは、そのたった一つのユメをも断ち切ることになるのだ。中谷は夜も眠れない日が続いた。しかし、球団の申し出をどうしても受け入れることはできなかった。三度目の交渉で、今年も選手としての契約が決まったのである。「どうしてもあきらめ切れなかったんです。こうして社長にムリを聞いてもらった以上、何が何でもやらんとあきまへん。」掛布はホッとしたようにつぶやいた。「ほうんとうによかった。彼ならきっとがんばってくれるはずです」掛布の励ましを受け、中谷は決意を固めてマウンドに立つ。
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伊藤嘉彦

2013-11-28 20:57:11 | 日記
1979年

・宮崎県では有名な進学校、延岡西高出身。ドラフト指名されるまでは東京六大学を目指して連日、猛勉強をつづけていたという。しかし、まさかのプロからの誘いに気持ちは一転。「同じ野球をやるなら始めからプロに飛び込んだ方がいい」と
スムーズにカープ入りした。キリリとした顔つきは、映画俳優の菅原文太に似ていることから、学校では「ブンタ君」と呼ばれていた。ベース一周14秒5、遠投は120メートルの記録を持つ鉄砲肩である。高校時代通算打率363、本塁打は5本という中距離バッター。シュアーな打力に軽快なフットワークは「高校ではあまり鍛えられてないだけに、専門的にコーチされれば急速な進歩が期待できる」と山本打撃コーチは、早くも熱心な指導ぶりだ。伊藤選手は「一日も早く一軍に上がって試合に出たい。高橋慶彦さんを目標にがんばります」と人一倍の練習を心がけている。


伊藤選手1979年ファーム成績
9試合、8打数2安打、打点3、三振3、打率250
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夏目隆司

2013-11-28 20:56:10 | 日記
1977年

・阪急の「タカシ」といえば、快速球の山口高志にきまっているのだが、二人目のタカシは、これまた山口と似た速球投手。いやボールの速さだけなら山口以上という評判。この噂の投手は今年入団のルーキー夏目隆司「21歳」で、176cm、65キロ。三ケ日高「静岡」を出てから家業のミカンやイチゴを作るために、県立農業短大に入りながら、機械部品メーカーの会社の野球部に籍を置きプロ入りのチャンスを待った。昨秋、多摩川で巨人の新人テストに応募したが不合格になり、それではと、阪急のテストを受け見事合格した。背番号も当然ファーム並みの「62番」を与えられたが、そんな事情を全く知らない
、モーガン投手臨時コーチは目ざとく夏目を発見、これこそ大投手と褒め上げた。同コーチにいわせると、ボールの速さと素質はベリーグッドだという。ミットを構えて相手になる河村捕手いわせれば「ものすごく速いし、低目の球などは、ちょっと打てないのではないか」というほど。それにコントロールがいいのも新人ばなれしている。阪急は今年から従来の1,2軍に加え、3軍制を採用する。ルーキーの夏目も当面はここでみっちり基礎体力をつけて、実戦を目指すことになる。「3年間やってみてダメならあきらめますが、巨人の堀内さんのような投手になりたい」と、本人は一日も速い一軍入りに意欲を示す。
梶本投手コーチは「腰が高く低目の球に弱点があるが、スピードがあるので意外に早くチャンスをつかむだろう」と可能性の大きさを認めている。2,3年後には先輩の「山口」タカシ君とのコンビが阪急の目玉商品になるかも知れない。
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