さっきケータイに送られてきた女房のメールを読む。
19:21発信
「きめました。4/25でやめます。それまで歯医者にいったりとかしなくちゃ。
よくしてくれたのでひきつぎもキチンとした」(携帯電話の文字数を越えたよう
です)
19:25発信
「さあ、またこれからがんばろう。好きにさせてくれてありがとう。それなり
に頑張っていこうと思っています。私だけ楽しんでゴメン」
とうとう辞めることを決めたのか、と思った。
複雑な想い、デス。
正直いって我が家は、女房の収入がないと暮らしが成り立たない。
でも…。
あいつが会社を辞めたいといい始めたのはいつごろからだろう。
女房は、日曜日の夕方からこころが落ち込み、「明日会社に行くのがいやだ、
イヤだ」と呪文のようにいい続ける。それを聞き、おれも、落ち込んだ。ここ
にも何度も書きましたが、彼女は専業主婦に憧れている。しかし、おれが不甲
斐ないので、そうもいかなかった。息子二人、私立大学に行かせるには、おれ
の収入ではとうてい無理です。だから、おれとしてはなんとか我慢して会社に
行ってくれるようないいかたしかできなかった。
ところが、ここにきて彼女の会社に対する発言が一段とエスカレートしてき
た。
もうこれは辞めさせるしかない、とおれは判断した。辞めさせないと、あい
つはノイローゼになって、へたしたら自殺するのではないか、と考えても不思
議ではないくらい、女房は会社に行くことを苦痛に感じていた。
会社から帰ってくるたびにいう会社への不満。月曜日の朝、女房の辛そうな
顔。おれはもう、それらを聞きたくも、見たくもない。明るい、天真爛漫な、
あいつでいて欲しい。 昨日の昼休み、おれは女房にメールを打った。
「会社なんかやめちゃえ。どうにかなるよ。やめちゃえ~」
今、女房はフラメンコの練習から帰ってきた。
さっぱりした顔をしています。
できたら、おれもそうなりたいな。でも、おれはがんばらないと…。