今日の《折々のうた》

2002年05月09日 | 俳句・短歌

たまはりし性に居直る娘(こ)らの腿(もも)

 十数本が路上にころがる

 島田修三(しまだ・しゅうぞう)
 『シジフオスの朝』(平一三)所収。

この歌を読んで、
心臓をわしづかみされたような気分になった。
こういう歌をつくりたい。
私の場合俳句だから、
こういう句をつくりたい、になるのかな。

大岡信の解説を読むと、
> ぎょっとするような歌い口で、これが作者の特長の一つ。
> 元来、ある女子大学の謹直で有能な教授。
と書いてある。

私は、21、2歳のとき女子大の生協で働いていた。
バイトのときは、
食堂の隅でパンやアイスを売っていた。
職員になったときは書籍部で本を売っていた。

この歌にある「性に居直る娘(こ)らの腿(もも)」
が沢山ころがっていた。
眩しかった。
何人かの女性のことを思い出す。

コメント
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