60歳のラブレターの結果をお知らせしていませんでした。
3月末に主催している銀行から手紙がきていた。
中を見るまでは(こんな銀行おれには関係ないのにな)
なんて思っていたら、
> このたびは、第8回「60歳のラブレター」大募集にご応募いただき、
> 誠にありがとうございました。
そして、
> 貴方さまのラブレターは惜しくも入賞にはなりませんでしたが、
> ご夫婦の深い絆と愛情がうかがわれ大変感銘を覚えました。
という文章が印刷された「ごあいさつ」が入っていた。
印刷ということがちょっとへんな気分になったが、
まぁしかたないな、と納得した。
恥ずかしいですが、応募したラブレターをここにさらします。
こんな説明くさい文章では入賞は無理ですね。
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知り合って2週間ほどで、
えみさんがおれのアパートに転がり込んできて一緒に暮らし始め、
それから2ヶ月ぐらいで入籍した。
金もなかったおれたちは、
結婚式も挙げずに今日まで夫婦としてやってきて、
来年で30年になるね。
いろいろありました。
おれたちにとって一番の喜びは、双子の息子たちが産まれたことだ。
おれのほうにもえみさんの家系にも双子はいなくて、
お腹にいる子が双子と知ったときには驚いた。
貧しかったおれたちは、子どもは1人だけ産もうと計画していたのに、
みごとにその計画は崩れた。
息子たちが産まれてから、
おれとえみさんはなんとかこいつらを
一人前の社会人に育てようと必死だった。
おれは少しでもいい収入を得ようと何度か転職し、
えみさんもパートの仕事をして、
どうにか息子たちを大学までやり、社会に送り出せた。
息子のKが中学生のとき約1年間、学校に行かないときがあったね。
おれは近くの国立病院に息子を連れて行って診察してもらったら、
原因が分からないといわれた。
みんなに「登校拒否ではないの」といわれたが、
おれたちは息子を信じて応援した。
そのKもなんとか県立高校に行き、そこそこ名のある私立大学も卒業できた。
今いろいろ調べてみると、あれは起立性調節障害だったんじゃないかな。
Kも結婚式も挙げずに所帯を持ち、一昨年、女の子が生まれた。
おれとえみさんは、爺と婆になった。
もう1人のUもつき合っている女性がいて、今年あたり結婚するらしい。
これからも、経済的には貧しい暮らしになるだろうが、
精神的には豊かに生きたいね。
こんなおれのところに転がり込んできてくれて、えみさんありがとう。
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3月末に主催している銀行から手紙がきていた。
中を見るまでは(こんな銀行おれには関係ないのにな)
なんて思っていたら、
> このたびは、第8回「60歳のラブレター」大募集にご応募いただき、
> 誠にありがとうございました。
そして、
> 貴方さまのラブレターは惜しくも入賞にはなりませんでしたが、
> ご夫婦の深い絆と愛情がうかがわれ大変感銘を覚えました。
という文章が印刷された「ごあいさつ」が入っていた。
印刷ということがちょっとへんな気分になったが、
まぁしかたないな、と納得した。
恥ずかしいですが、応募したラブレターをここにさらします。
こんな説明くさい文章では入賞は無理ですね。
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知り合って2週間ほどで、
えみさんがおれのアパートに転がり込んできて一緒に暮らし始め、
それから2ヶ月ぐらいで入籍した。
金もなかったおれたちは、
結婚式も挙げずに今日まで夫婦としてやってきて、
来年で30年になるね。
いろいろありました。
おれたちにとって一番の喜びは、双子の息子たちが産まれたことだ。
おれのほうにもえみさんの家系にも双子はいなくて、
お腹にいる子が双子と知ったときには驚いた。
貧しかったおれたちは、子どもは1人だけ産もうと計画していたのに、
みごとにその計画は崩れた。
息子たちが産まれてから、
おれとえみさんはなんとかこいつらを
一人前の社会人に育てようと必死だった。
おれは少しでもいい収入を得ようと何度か転職し、
えみさんもパートの仕事をして、
どうにか息子たちを大学までやり、社会に送り出せた。
息子のKが中学生のとき約1年間、学校に行かないときがあったね。
おれは近くの国立病院に息子を連れて行って診察してもらったら、
原因が分からないといわれた。
みんなに「登校拒否ではないの」といわれたが、
おれたちは息子を信じて応援した。
そのKもなんとか県立高校に行き、そこそこ名のある私立大学も卒業できた。
今いろいろ調べてみると、あれは起立性調節障害だったんじゃないかな。
Kも結婚式も挙げずに所帯を持ち、一昨年、女の子が生まれた。
おれとえみさんは、爺と婆になった。
もう1人のUもつき合っている女性がいて、今年あたり結婚するらしい。
これからも、経済的には貧しい暮らしになるだろうが、
精神的には豊かに生きたいね。
こんなおれのところに転がり込んできてくれて、えみさんありがとう。
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