保証人

仕事を終え家に帰ると女房が、
「今日の昼ごろ、Uが来るよ」という。
アパートの契約書に連帯保証人として
書いてもらいたいので書類を持って来るらしい。

Kが所沢のアパートに来るとき、
私が転職したばかりで保証人になれなかった。
嫁の親に保証人になっていただいた。
今回は親としてなんとかかっこがつけられる。

12時過ぎ、Uが来た。
ぼそっと入ってきたUにパソコンのことをきいた。
「メモリー増設したらバイオスから立ち上がらないんだよ」
「メモリー外してみた？」
「これからなんだ」
「それでダメだったらダメだね」
そんなこと私だって分かる。
パソコンのプロなんだからと、
素晴らしい答えをあてにした私がバカだった。

Uのところに古いXPが1台あるという。
あれがダメだったらそれをもらおう。
現在、うちの家計では、
新しいパソコンは買えない。

「結婚式挙げるのにお金かかるでしょう？」
女房がきくと、
「大丈夫だよ。おれ貯金あるから」
金額をきくとうちより持っている。
息子に、私の保証人になってもらいたいくらいだ。

モニター監視

午前3時10分、駐車場ゲートにタクシーが入ってきた。
インターフォンがなり、私は受話器をとる。
「ハイ、中央管理室です」
「＊＊タクシーです。K様お迎えに来ました」
「ハイ、どうぞ」
私はゲートのバーを上げるスイッチを押す。

いくつかのモニター画面がタクシーを映し出す。
EAST棟のエントランスの車寄せにタクシーは停まった。

あぁ…、この人もこんな時間に仕事してんだな、
と私は思った。
10分ほどで客は来た。
私のモニター監視は、朝まで続く。