昨夜の「総合診療医ドクターG」(NHK総合午後10時25分~午後11時15分)で、
「学校に行けない」高校生の病名を推理していた。
私は、すぐ「起立性調節障害」じゃないか、と思った。
結論は、違う病名だった。
しかし、起立性調節障害のことも説明していた。
私の息子も中学1年のときに学校に行けなくなった。
朝、起きられないので学校に行けない。
午後になって起きられるようになったら、学校に行っていた。
私は、所沢にあった国立病院と清瀬市にあった都立病院の小児科に、息子を連れていって診察してもらった。
国立病院では、「思春期になって身体のホルモンのバランスが崩れたのでしょう。
大人になれば治るときもあるが、治らない場合もある」といわれ、愕然とした。
都立病院の医師は「登校拒否ですよ」といった。
私は、その医師に「そんなことはない」と大声で叫んで病室を出てきた。
私は、なんとしても息子の病気を治したいと考えた。
国立病院の医師は、「朝、散歩をするといいですよ」といってくれたので、
つらそうな息子を連れて散歩した。
「水風呂もいいですよ」といわれたので、水風呂にも入れた。
今考えたらバカなことをした、と反省しています。
その頃、起立性調節障害という病名は、一般には知られていなかった。
息子は、中一の3学期から中二まで1年間ちょっと学校に行けなかった。
女房と私は、息子の将来を心配した。
このままでは、高校も大学も行けないのではないか…。
その息子が中三の新学期からは毎日登校できるようになった。
そして県立の高校に進学し、大学も出て、現在は社会人として生きている。
息子が高校2年のときに、新聞に「起立性調節障害」という記事が載っていた。
私はその記事を読んで、息子はこの病気だったのではないかと考えた。
昨夜の「ドクターG」で、起立性調節障害の診断の方法を説明していた。
横になった状態で血圧を計り、
立ち上がってその血圧になるまで何秒かかるか調べるというやり方で、通常は17秒で戻るらしい。
30秒以上時間がかかるときは起立性調節障害のようだ。
息子が中二の頃に、そのことを知っていたら、と思った。
私が会社で上司や同僚に息子の話をすると、「それは不登校だ」といわれた。
私はいちいちその人たちに息子の病状を説明したが、わかってもらえなかった。
私は、自分だけは息子のことを信じようと強く思っていた。
昨日の番組を観ながら、そんなことを思い出していました。