徒然留学日記

30にしてドイツ留学を思い立ち、その後結婚。日々経験したこと、感じたことをつづっています

東日本大震災について-その2

2011-03-31 00:36:49 | 日本
大震災から1週間ほどたったころ、新聞の朝刊に

日本に義援金が集まりすぎて日本は使いきれなくて困っている

という話が載った。ドイツ赤十字の話らしく、一応ドイツ赤十字の義援金受付の口座も載っていたけれど、こういうことを書く新聞に驚いた。そしてさらに驚いたのは、

ソクチくんがこの話を信じた

こと。『日本は工業国でお金があるし、日本の他の地域では普通に経済が動いているし、何よりお金は保険屋さんが支払うもんね』と。

私は怒りを通り越して悲しくなった。計画停電の地域の工場では稼働を少なくせざるを得ないだろうし、部品の調達を東日本地域からしていた会社は思うように商品を生産できないだろうし、保険屋さんが支払うお金なんて、何カ月も先だろうし、この人はなんて想像力がないんだろう、と思った。

私はソクチくんに、復興は月単位でなく年単位であること、西日本の会社も生産縮小をせざるを得ない場合があることなどを熱く語り、その後、ドイツ赤十字のサイトで義援金を募っているのを確認したうえで、『あれはジャーナリストが勝手に書いたんだろうね』と納得した。

同じ日、私の住む街の繁華街でドイツ赤十字が街に立って義援金の支援をお願いする活動をしていた。多くの人が賛同してくれ、最終的にかなりの金額が集まった。

さらに先週くらいから、いくつかのチャリティコンサートが催されている。私は市内の複数のオーケストラが合同企画した、一番大きそうなチャリティコンサートに

教授と

行ってきた。教授みたいな人だと、こういうチャリティコンサートには行くんだろうな、と思っていたけれど、案の定だった。

会場は、1,000人ほど入れる場所だったけれど、満席で、チケットを買えなかった人もいた。思っていたよりも日本人は少なく、半分以上は日本人以外だったと思う。

コンサート自体は、クラシックからモダンまで『さすがプロ』という演奏で、とてもよかった。ただ、8時開演で、終了したのが11時、と、長かった。

集まった義援金(こちらも相当な金額になった)は、主催者が直接日本に持っていく、とのことだった。

新聞に『日本に義援金を送るな』と載り、残念に思う一方で、普通の人々のチャリティ精神をありがたいと思う。


コメント
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