自転車のサドルの上で・・・

サドルの上での気ままなひとりごと

大黒屋光太夫のことなど

2006-03-20 | Weblog
 大黒屋光太夫は、92年、井上靖原作の小説「おろしゃ国酔夢譚」で緒方拳、西田敏行ら出演で映画化された。光太夫については、吉村昭も書いている。岩波新書でもあるらしい。今度読んでみようと思う。
 思うに、江戸の時代に、難破漂流し、アリューシャンの極寒の地で生き延び、シベリア横断、エカテリーナ女王に謁見、日本に帰ることができた、ということはすごいことだ。漂着した離れ小島で、ロシア語を習得し、最後まで諦めず、命の限りを尽くした郷土の先人には頭が下がる。
 日本に帰ってから本人の書いた、ロシア文字の書などを先日見た。苦労して帰国し、10年江戸に軟禁され、故郷に帰れば、妻はすでに再婚もしており、伊勢には居場所なく江戸で亡くなったが、その思いやいかになどと墨色濃き書を拝見した。
 こういう生き様を思えば、自分の今をありがたくさえ思う。
コメント