自転車のサドルの上で・・・

サドルの上での気ままなひとりごと

「学寿司」の思い出

2013-07-05 | Weblog
 東京出張では泊まっているホテルにある寿司屋のカウンターで寿司を食べた。
 東京の寿司や天ぷら、蕎麦は大概ハズレがない、と思う。食文化かな。
 「あまちゃん」でも高級寿司屋の場面が何度も出てきている。高校生の主人公が寿司屋の値段もわからず仲間におごろうとしたのがその最初の場面。
 自分も高2の夏休み、東京の予備校の夏期講習に遊学していたことがあった。泊まっていたのは兄貴の大学の寮で、3週間ほど一人で遊んでいた。
 大学は私鉄の線路沿いにあって、寮のそばの踏切を渡った商店街で晩飯を食べていた。ラーメンが90円、肉屋のソーセージライスが110円の時代。その中でもお気に入りが寿司屋のメニュー。学生のみ対象の「学寿司」170円。並み寿司で280円ぐらいしていたのではないかと思う(昭和43年頃)。学生さんを大事にしてくれる街であった。
 この寿司屋のカウンターに座って、いつも頼むのは「学寿司」。高校2年が一人でカウンターに座って食べていたんだからね。大将は60歳ぐらいの年季の入った親父さんだった。
 明日帰郷するという日に、そのことを言って、学寿司を食べてから最後と思って「トロ」を頼んだ。出てきたトロは、口に入れると舌の先で艶然ととろけるような大トロであった。食べたのは1貫だけだが、これ以降今日まで、これより旨いトロは食べたことがない。
 おあいそは500円だったように記憶している。トロがいくらぐらいかよくわからなかったが、この値段は餞別だなとわかるトロだった。
 
 
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