正月のNHKで一昨年上演された歌舞伎「風の谷のナウシカ」をやっていたのを録画で観た。
「風の谷のナウシカ」はアニメ映画でなんどもTV放送されているが、この歌舞伎は宮崎駿の原作に基づいている。原作は月刊アニメージュに連載され、単行本で7冊の漫画となっている。アニメ映画は漫画連載の途中で製作され、その単行本の1,2巻分から再編されて製作されているので、原作とは異なる。
で、読んでなかったので、図書館で借りてきて読んだ(写真)。なかなか複雑で深く、難しい。原作では風の谷はトルメキア王国の辺境自治区でトルメキアのいわば属国である。ナウシカの父親も後日病死の設定。トルメキアの戦争相手は土鬼(ドルク)諸侯国で、アニメでは出てこない等。
環境問題、核武装問題、地球温暖化、貧困、差別問題など現代の課題をほうふつとさせるという事と、人間の恐れが暗黒面を引き出すということ(特に権力者の恐れは支配のための抑圧につながる)か。暗黒面と言う点では、スターウォーズのダークサイドを思い出させた事もあった。
色々考えさせられる「名著」と思う。