家に伝わる古文書(「こもんじょ」と読むらしい)を一旦、辞典と首っ引きでその概要を読んだが、分からない字だらけだし、意味が通らないままの状態の所もあった。
無料の講座が亀山市でやっている事を知り、申し込んだ。今日は開講日で出席。基礎講座と、応用編の二つに申し込みし、月2回、11月迄ある。今日は基礎講座の方。
講座終了後、先生に家の古文書のうち、自分の解釈とともに、1通の手紙の解読をお願いした。スラスラと読んでいただいたが、自分の解釈は間違いだらけだった。昨年暮れ、親戚にその内容で説明しているので、再度、訂正をしなければならない、やれやれ、だ。
その手紙が、この写真である。琴の師匠に対し、ご指導の礼と決意を述べている。名前を「比せ」と解釈していて、姉の方の名ではないかと推察していたが(姉の俗称は手掛かりが無い状態だった)、先生は「皆」と読んだ。これは妹の方。当時14か15歳。今なら中2,3ぐらいか。「みな」は「美奈」と書いている他の文書もあって、それ以外の当て字を書くとは思いもよらなかったが、当時はそんな事は自由だったようだ。(なお、この手紙の書かれた寛政13年は1801年)
色々勉強になる。
この手紙(下書き又は控)の内容は、
「 一札(いっさつ)の事
此度裏組懇望仕(つかまつり)候ニ付 御伝授下され辱(かたじけな)く幸せ存じ候 然る上は 向後に於いて琴道は如何様の儀御座候共(とも)師命に背き恩義相忘れ申し間敷(まじき)候 勿論伝授の儀濫(みだ)りに致し間敷候 よって一札件(くだん)のごとし
寛政13年 酉正月 渡辺皆(みな)
津川勾当様 」
(裏組とは、筝曲では表組の後に教えられる曲組。望んで教えてもらったようだ。)