今日の日経朝刊二面コラム「風見鶏」に武村正義氏が登場していました(筆者は西田睦美編集委員)。
細川内閣では小沢一郎氏と激しく対立した武村氏ですが、政界引退後は小沢氏とも時折会食する仲だとか。
武村氏は「ずっと政界の中心的存在で、自民党に対峙する大きな政治勢力をつくり上げたことは率直に評価していい」と小沢氏を評する。秘書が起訴される前だったが、事件の話になると辛口の言葉が飛び出した。
「小沢さんはまだこんなことをしているのか。土建業者からこんなにたくさんの献金を受けているのかと思った。自民党議員も含めみな羨望とともに、びっくりしたのでは。皮肉に言えば経世会(竹下派)の良き伝統を守り続けてきたんでしょう」
批判の矛先は民主党執行部にも向かう。「全く法に触れていないとしても、今日この時代にゼネコンから多額の献金を受けていたことをなぜ反省しないのか。無条件で小沢さんを支えるという民主党幹部の体質にむしろ反発を感じた。国民ではなく内向き、小沢さん向きになりすぎている」
まさに同感。
小沢がいまだにこういうことをやっており、その小沢を民主党が支えるというのなら、小沢と民主党が政権交代により何を変えようとしているのか、自民党政治の何を批判しているのかが全く分からなくなってしまう。
民主党に政権交代したからといって政治が劇的に良くなるなどと信じている国民はほとんどいないと思うけど、それにしても「少しはましになる」という淡い思い込みすらできなければなんの希望もない。
それは、自民党の議員も同じように献金受けてるじゃないかとか、検察のやり方が公正でないとか、そういうことよりもずっと根本的な問題だし、その問題に蓋をしようとしていることが、今回の問題にまつわる最大の「罪」なのだと思います。