久々に「大機小機」がわけわからんかったのでエントリ。
本日の日経朝刊マーケット総合2面コラム「大機小機」は、「魔笛」氏による「円安と日本経済」。
円安は雇用不足の日本経済の損得勘定で、必ずプラスに働く、との主張。
以下引用。
では、輸入原料に頼る企業はどうか。
例えば、15ドルの原材料を輸入し、国内で2000円文の価値を加えて作る商品を考えよう。1ドル=100円の場合、輸入原材料の円建て価格は15ドルで1500円、付加価値の2000円は20ドルになる。そのため海外市場では35ドル、国内では3500円となり、35ドルの外国産品と競合する。
1ドル=200円ならどうか。15ドルの輸入原材料は3000円になるので、2000円の付加価値と合わせて国内では5000円、海外では25ドル。外国産品は海外で35ドルのままで、日本に輸入されると7000円になる。これでは国内外で国産品に負ける。
このように、少しでも国内で価値を加える商品なら、海外の競合品への競争力は必ず増す。さらに、国内の付加価値の割合が高い商品ほど上昇幅は大きい。このことは同業者との競争ではもちろん、異業種との関係でも成立している。
なんか高度なことを言っているようで、実は当たり前のことしか語っていないのだが、それはそれとして。
注意しなければならないのは、引用文の例では、1ドル=100円の時3500円だった国産品の国内価格が、1ドル=200円では5000円に上がっていること。
要するに輸入インフレ。
価格が上がった分、消費者の可処分所得が向上しなければ、いくら海外産品に対する競争力が上がったところで、需要は増えないだろう。
モノを買うのを控えて貯金したり、サービス消費に切り替えたりするのがオチではないか。
要は、著者の関心は製造業にしかなく、視野狭窄に陥っているのか、確信的にまやかしを書いているのか、どっちかなのだろう。