そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

帰京中

2005-08-21 13:41:05 | Diary
木曜から新潟にあるヨメの実家に来ていた。現在帰京中。
昼前、帰り仕度をしてたら地震が発生。新潟市は震度2で大して揺れなかったけど、中越では震度5だったとか。
一瞬帰れなくなったかと思ったが、新幹線はすぐに運転再開したので予定通り帰ることにした。
今、越後湯沢なので、もう大丈夫かな。
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戦争にまつわる人間ドラマ

2005-08-18 11:02:18 | Diary
ここ数年、終戦の日前後のこの時期には太平洋戦争を舞台にした映画を観ている。
時節がら、NHKのBSやCATVで観られる映画専門チャンネルで特集上映をやるので、という理由もあるが。

一昨年は岡本喜八監督の「日本のいちばん長い日」を、昨年はフランキー堺主演の「私は貝になりたい」を観た。
今年は2本。
1本は、先ごろ亡くなった野村芳太郎監督作品、渥美清主演による人情喜劇「拝啓天皇陛下様」('63年)。
もう1本は、「七人の侍」の七郎次役で有名な加東大介が、自らの従軍時代の実体験を綴った小説を原作とし、加東自身が主演を務めた作品「南の島に雪が降る」('61年)。

「拝啓天皇陛下様」
昭和6年、満州事変の起こった年、岡山の連隊に新兵として応召された棟さんこと棟本博(長門裕之)は、カタカナの読み書きしかできないヤマショウこと山田正助(渥美清)と出会う。頭は弱いが明るく人懐っこい人柄のヤマショウ。たとえ先輩兵からの激しいイジメに耐えねばならなくても、寝食を与えられ飢え死にを恐れる必要の無い軍隊生活は、孤児として貧しい人生を歩んできたヤマショウにとっては天国のようだった。やがてヤマショウは中隊長の計らいで読み書きを習う。除隊が近づいたある日、ヤマショウは「ずっと軍隊に居させて下さい」と天皇陛下に手紙を書こうとする。
日中戦争から太平洋戦争、日本が戦争の深みへと歩みを進めていく中、ヤマショウと棟さんも除隊・応召を繰り返しながら、中国大陸で戦う。やがて敗戦、引揚げ、困窮の復興生活へと。
二人の、強い絆で結ばれた厚い友情が泣ける。「戦友」とはこういうものか、と実感した。棟さんは結婚し居場所を移していくが、ろくな連絡手段も無い時代になぜかその居所をつきとめて、ひょっこり現れるヤマショウ。棟さんも、そんな憎めないヤマショウのことが好きで好きで堪らない。始めは胡散臭がってた奥さん(左幸子)も次第にヤマショウの人懐っこい人柄に惹かれていく(左幸子がとても魅力的)。
苦しく辛い時代が背景になっていることが、その友情物語に切なさを帯びさせる。唐突なラストが生み出すペーソスが堪らない。

「南の島に雪が降る」
原作・主演の加東大介が体験した実話である。
役者一家に生まれ、戦前から有名な舞台俳優だった加藤(加東大介。彼は沢村貞子の弟で、長門裕之・津川雅彦兄弟の伯父にあたる。)は召集を受け、昭和18年、衛生兵として西ニューギニアのマノクワリに駐屯する部隊に派遣される。
マノクワリ部隊は敵に補給路を絶たれ飢餓と疫病に苦しんでいた。毎日襲来する「定期便」の空襲にも脅かされている。そんな厳しい状況下、加藤の出自を知った上官は、限界ギリギリとなった兵士たちの精神状態を慰めるべく、加藤を分隊長とする「演芸分隊」を組織することを命じる。
部隊全体への募集に応じて「演芸分隊」へのオーディションに参加する多くの兵士。元俳優、歌手、手品師、かつら職人、美術デザイナー・・・。メンバーを揃えた「演芸分隊」の第一回公演に兵士たちは歓声をあげる。その効果を喜んだ上官は、本格的な劇場「マノクワリ歌舞伎座」の建設を決定する。
軍隊とは一切の妥協と息抜きの許されないところだという先入観からしてみると、演芸分隊などというものが成立したこと自体に新鮮な驚きを感じる。もちろんそれは甘い感傷を意味するものではない。演芸分隊が無ければ一切の娯楽は存在しなかったと言うことであり、やはりそこは生き地獄であった。
書き割りの一つ一つに歓声をあげ、女形の衣装や化粧品の香りにかあちゃんを想い興奮し、落下傘と紙吹雪の雪に故郷をみて涙する兵士たち。枯れ果てそうな食料、限られた物資という厳しい条件下、少しでも良いものを観せようと懸命に努力する演芸分隊の面々。これほど役者冥利に尽きるという言葉が相応しい状況は無いだろう。加藤と伴淳三郎演じる元田舎役者が「おれは絶対に生きて帰って一生役者をやるぞ」と決意を話し合う場面がとても印象的だ。
自分は、加東が書いた原作も昨年読んだ。映画は、100分間という短い時間に話をまとめたこともあって、芝居作りの苦労や南海の戦場生活の過酷さを原作ほどに伝え切れていない面があるのは仕方がない。一方で原作を読みながら頭に思い浮かべていた場面を眼前に形あるものとして見ることができたのはやはり嬉しい。特に、原作者である加東自身が出演していることから考えると実際のマノクワリ歌舞伎座はこの映画のセットにかなり近いものだったのだろうと推測できる。原作を読みながら想像していたものよりもずっと立派だった。

これら2本の映画は、いずれも「戦闘を直接的に描いていない戦争映画」である。軍隊や戦場を知らない自分に、兵隊たちも笑いと安らぎを求める生身の人間なのだという、考えてみれば当たり前のことを改めて感じさせてくれた。
2作とも名作である。
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祖父の見舞い

2005-08-18 01:27:49 | Diary
先週の金曜、今年で89歳になる祖父が、肺炎で入院した。
ちょうど今週夏休みなので見舞いに行ってきた。遠方なので一泊で。

昼間もずっと眠っているような状態。
話しかければ会話はできるのだが、痰がからみ、常にむせているような様子でとても苦しそうだった。

飲食も禁止されている。
今回医師に話を聞いて初めて知ったのだが、年老いて食物を飲み込むことがうまくできなくなることも肺炎の原因になるそうだ。
本来食道に落ちるべき食物が気管に入りむせる。そのときに雑菌が気管から肺に入ってしまうらしい。
人間、年をとるといろんなところにリスクが生じるのだなと感じた。

今すぐどうこうということはないと思うけど、年齢が年齢だけに心配。
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NHKの靖国特番を視た

2005-08-15 18:58:43 | Diary
今週は夏休み。
週後半からヨメの実家に行く予定。ヨメは一足先に昨日東京を離れた。
ということでしばしシングルライフである。

今日は10時ごろまで遅寝して、車のオイル交換に行き、昨日に続いてTIPNESSに汗を流しに行った。
プールでスイミング。張り切って1000メートルも泳いでしまった。さすがに疲れたよ。

今日は60回目の終戦記念日だ。
小泉首相はけっきょく靖国参拝しなかったみたいだね。
外交上の配慮とともに、総選挙を控えて内政上の配慮もあったのかな。

一昨日、昨日と、二晩続けてNHKの靖国神社に関する特番を視た。
占領下どうして靖国神社はつぶされずに存続することとなったのか、どうして戦後33年も経ってからA級戦犯が合祀されることになったのか、今まで疑問に思っていた歴史を知ることができ、なかなか勉強になった。

結局、靖国の問題は、国民感情の問題だ。
そして、「戦争責任」というものをどう捉えるか、という論点に直結している。
だから難しい。
単に首相が参拝するかしないかというだけの問題ではない。

国家神道の時代と本質的に変わらない形の靖国神社が存在している以上、遺族の心情に配慮しないわけにはいかないだろう。
ところが不幸なことに、国内の感情を重んじることが、国際社会への信義上の”けじめ”とトレードオフの関係になってしまっている。

乱暴な言い方をすれば、もし占領時代に靖国が廃止されていたなら今日のような問題は発生しなかっただろう。
だけど、現に戦後60年も存続している以上、今さら靖国を廃止したり、新追悼施設で代替しようというのは、遺族の感情を鑑みるに難しいことのように思う。

戦前における靖国の意味合いを知る、直接の”遺族”たちが存命されている間は、この問題には決着をつけることはできないようにも思える。
だが、それまでの数十年間、今のままの日本が、変わりゆく国際社会の中で生き延びていけるのか、漠然とした不安も感じる。

戦争責任について一つだけ。
昨日の討論で、上坂冬子が「誰に戦争の責任があるかなんて、議論していってもラッキョウの皮を剥いていくような話で意味が無い」といった趣旨の発言をしていた。
確かにね、戦争はいろんな要素や経緯が絡んで起こるものであって、誰か特定の個人が始めるものではない、というのは事実としてはその通りだと思うよ。
だけど、信義の問題として、また感情の問題として、やっぱりそんなの通用しないと思うんだけど。
国際社会で通用しないというだけでなく、日本人の感情としても。
戦争指導者たち(それが戦勝国によりA級戦犯と判定された人たちとイコールなのかどうかは別として)の戦争責任を不問にするというのは納得しにくい。
一部の戦争指導者が、占領終了後復権して政財界に復帰することを許してしまったことが、今に至っても禍根を残しているように思えてならない。
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15週目

2005-08-13 23:56:18 | Diary
今日は5回目の妊婦検診。
初めての診察のとき以来2ヶ月ぶりに自分も付き添って病院へ行った。
今回から超音波画像での検査の際、夫も病室に入っていっしょに見ることができるのだ。
これまで写真しか見ていなかったので、初めて胎児が体を動かしている様子を見て感心した。
2ヶ月前はほんの小さな豆粒だったのが、完全に人間の姿になっている。
手足をしっかりと動かし、体の向きを変えたり、ジャンプするように背伸びしたり。元気だった。
まだ頭の直径が3センチと小さいけど、間違いなく赤ちゃんだった。
あとひと月ほどすれば動きが母親にはっきりわかる伝わるようになるらしい。
本当に生まれてくるんだな~という実感が改めて湧いてきたのであった。
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あれから20年

2005-08-12 23:59:16 | Diary
JAL123便の墜落事故から20年。
あの時自分は中学1年生だった。
ちょうどテレビのニュースを強い興味を持って視るようになった頃で、報道される映像と情報を食い入るように視続けていたことを思い出す。

あの年は阪神タイガースが21年ぶりの優勝して沸いた年。
21年ぶりの優勝。そしてそれから20年。

あの事故で奇跡的に救出された一人、川上慶子さんとは同い年くらいだった。
今は彼女も自分と同じく30代前半。事故で亡くなった母の後を追って看護士をされているらしい。

閑話休題

事故とは全く関係ないのだが、今日仕事で天王洲にあるJALの本社を訪れた。
天王洲なんて辺鄙なところにあるから、というのも理由だろうが、空間を贅沢に使ったゴージャスなビルだった。会議室や打ち合わせコーナーいくつあるんだよ、と言いたくなるくらい。
社員の皆さんは普通に働いてた。当たりまえだけど。
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代議士の妻

2005-08-12 23:33:27 | Politcs
「夫の約束果たすため」故永岡洋治氏の妻が立候補表明 (朝日新聞) - goo ニュース

自殺という最も痛ましい形で、夫がこの世を去ってから、僅か10日余りである。
悲嘆に暮れて先のことなどとても考えられない、というのが普通の人の感覚ではないだろうか。
支持者と党の板挟みに悩み自ら命を絶ったナイーブな代議士の妻が、これほどにも強い女性であったことが皮肉に感じられる。
ニュースの映像で、赤ちゃんを抱き笑顔で選挙用ポスターの撮影に臨む彼女の姿からは、気丈という形容詞を飛び越えて、空恐ろしさすら感じた。

それにしても「弔い合戦」なんてアナクロな表現、いい加減やめればいいのに。
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ジャイアンツ星野?

2005-08-11 23:31:45 | Sports
巨人が星野氏を監督候補に 堀内監督は今季限りの方向 (共同通信) - goo ニュース

最初に言っときますが、自分は巨人ファンではありません。

巨人って、選手はFAとかで節操も無く集めるくせに、監督はいつまでも生え抜きにこだわってるからおかしな球団だなーと思ってたんだけど、ついに外部招へいに踏み切ったみたいだな。
まあ賢明なんじゃないの。

長嶋茂雄という偉大なカリスマに半世紀も頼ってきた球団だから、そんじょそこらの小粒じゃ世間を納得させられないのが苦しいところだろう。
その意味で、星野招へいは十分考えられる選択肢で、別に驚くような話じゃないと思う。
星野じゃなきゃ、ノムさんもあり得るんじゃないかと思ってた(ノムさんは楽天って話が出てるみたいだ)。
まさか王さんは戻ってこないだろうしね。

原、中畑、江川なんて名前が上がってたけど、一部の巨人ファンは喜ぶかもしれないが、イマイチぱっとしない。
中畑はアテネで無能ぶりをさらしたし、そもそもあんな演歌キャラ、20世紀の遺物でしょう。堀内の二の舞になるのが目に見えてる。
江川なら話題には事欠かないだろうけど、指導者としての実績ゼロ。性格的にも人望があるようなタイプには思えないし、だいたい監督なんてリスクの高い仕事引き受けるような度量のある人間では無いような気も。
原は悪くないと思うが、前回の引き際がなぁ。「読売グループ内の人事異動」なんて侮辱的なこと言われて引っ込んじゃった。読売と決別して他球団の監督でもやって、実績あげて凱旋なんて形ならカッコイイと思うけど、また都合よく使われるだけじゃ重みに欠ける。

そうなると、外部の大物監督を招へいするしかない。
あとは外国人監督って手もあるけどね。ロッテがバレンタイン監督でブレイクしたように。
まあでも日本でもネームバリューがあって手腕も期待できるとなると、そうは人材がいない。
レジー・スミスなんて名前も上がっているけど、実績がなくちゃ単なる客寄せパンダにしかならんでしょ。
かつて日本で助っ人としてプレーして、帰国後指導者としてメジャーの監督まで上り詰めた、マニエル、モッカ、トレーシーあたりとかダメなのかね。イマイチ小粒かなあ。思い切って、スタインブレナーにクビにされそうなトーリ監督とか?!

招へいが事実だとして、星野さんは受けるのかな?
アンチ巨人の象徴みたいな人だけど、もともと巨人ファンで入団するつもりだったのがドラフトで裏切られたことに反発してのことだから、案外受諾もありうるかも。
ただ、阪神の監督を辞めた理由が体調面の不安だったことを考えると難しいかもね。
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「玉蘭」 桐野夏生

2005-08-10 22:46:29 | Books
玉蘭 (文春文庫)
桐野 夏生
文藝春秋

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ここではないどこかへ・・・・・・。東京の日常に疲れ果てた有子は、編集者の仕事も恋人も捨てて上海留学を選ぶ。だが、心の空洞は埋まらない。そんな彼女のもとに、大伯父の幽霊が現れ、有子は、70年前、彼が上海で書き残した日記をひもとく。玉蘭の香りが現在と過去を結び、有子の何かが壊れ、何かが生れてくる・・・・・・。
(裏表紙より引用)

一人称が、章ごとに主要登場人物4人の間で入れ替わっていく構成。
どの人物が主人公となるパートも読み応えがある。
時代背景や、負っている痛みの種類には違いはあれど、傷ついて人格を少しずつ崩壊していく彼ら彼女らの心理描写にはリアリティがある。
人間の情念に対する深い観察眼と時に冷酷なまでの描写は凄い。
4人の情念が時空を超えて交錯する第六章「幽霊」は、読んでて息苦しくなるような濃密さに包まれている。

・・・と書いたところで思い返してみると、実は4人のうち一人だけ最後までイマイチつかみきれなかった人物がいることに気づく。
「広野質」だ。
有子、行生、そして浪子の人物像のリアルさに比べて、質だけは、まさに小説の中に描かれている通り幽霊であるかのような存在感・現実感の希薄さを感じさせる。
「あえてそう描いた」とも考えられるが、「文庫版あとがき」によれば、この人物が著者・桐野夏生の実在の大伯父「萩生質」をモデルとした人物であるとのこと。
著者自身の思い入れの強さゆえ、広野質の輪郭を造形しきれず、ぼやけた人間像のまま終わってしまった面もあるのではないだろうか。
特に、文庫版で著者の希望により付け加えたという、質の「その後」を描いた最終章は、広野質という存在の曖昧さを助長する効果しか生まず、蛇足であるように思えた。
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郵政解散

2005-08-08 22:53:21 | Politcs
今回は郵政解散、民営化必要ないか国民に聞きたい=首相 (ロイター) - goo ニュース

特定郵便局会という特権階級に居座る一部の人とその取り巻きを除いて、郵政民営化は国民誰にとっても反対する必要の無い良いことのはずなのに、こんな法案ひとつ通らないなんて、ホントおかしいよ、この国は。

小泉首相の記者会見は非常にわかりやすくて良かった。
確かに、この人のやり方にはいろいろと問題あるとは思うけど、基本的にやろうとしていることが正しいと思うので、信用している。

一方で民主党は政権交代だと気勢をあげているけど、政権とったらいったい何をどうしてくれるの?
郵政は民営化するの?しないの?
非常にわかりにくい。
こんな人たち、まったく信用する気にならん。
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