代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

「真田丸」は「真田太平記」を超えられる

2014年06月28日 | 真田戦記 その深層
「真田太平記」はたしかに傑作である。しかし「真田太平記」を超えるドラマを作ることは可能であるし、作って欲しい。池波正太郎は、わりと歴史学者による平板な歴史解釈を踏襲している。歴史のリアリティを追求するだけで、ドラマは格段に面白くなるだろう。  たとえば「真田太平記」では、第二次上田合戦で徳川秀忠軍を破った後、真田昌幸は上田城から一歩も動かず何の軍事行動も起こさないという設定になっている。これは間違いである。西軍のシナリオはこうだった。上杉軍は越後に侵攻して旧領を奪還する。真田軍は川中島の森忠政を倒す。そうなれば上杉=真田合同軍の関東進撃が可能になる。真田昌幸の目標は江戸城攻めだったのだ。 . . . 本文を読む

専門家は基本的にインサイダーである

2014年06月28日 | 学問・研究
「専門家は基本的にインサイダーである」ということは、学問とそれが可能にする政策との関係を考えるときには、つねに考えに入れるべきことですね。日本国際経済学会の第70回全国大会(2011年10月22日・23日、慶応大学三田キャンパス)の第一日目にあった大会シンポジウムです。TPP問題に火がついたばかりで、シンポジウムの主題もTPPでした。じつはわたしはこのシンポは最後の部分しか聞いていなのですが、農業経済が専門という研究者が国際経済の専門家はほとんどがTPPに賛成なのはなぜですかと、悲嘆に近い声をあげられていたことを思い出します。全体の流れは知りませんが、国際経済学の専門家はTPP推進で当然という人が圧倒的多数だったのでしょう。 . . . 本文を読む