代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

最悪の政治状況でも人々は協働する

2014年02月10日 | その他
 選挙の総括文を書こうと思ったが、暗くなるのでやめておく。かわりに昨日私の周囲にあった出来事を書いて自分なりの総括に変えたい。

 東京都知事選の昨日。都民の多くは投票どころではなく朝から雪かきで大わらわであったことだろう。
 我が家も朝から隣近所で力を合わせて雪かき。わが町内のすばらしく、自分の家の前だけやってそれで終わりにするのではなく、協力しながら公道から互いの家の前まで雪かきをする。誰かの家の前が終わると、次の家に移動してまた皆で雪かき・・・・と自然に協力体制ができあがっている。
 町内のお祭りや定期的な用水路の掃除などで協働する習慣がついているから、自然とこうなる。




 
 雪かきの副産物として積み上げた雪に穴を開けてかまくらをつくった。まさか東京でかまくらをつくれるほどの積雪があるなんてすごいことなので、童心にかえって遊んだ。

 このような大きさのかまくらが二つもできた。大人のみならず、近所の高校生、小学生、幼稚園児が一緒に作業をしていた。子供たちはかまくらを猫にした。大人たちは、こりゃ鬼じゃないかと言って笑っていた。

 いい汗をかいた後、子供たちがかまくらに集まってきて遊びはじめ、大人たちもかまくらの周りで立ち話。

 そこで選挙の現実を思い出し、舛添氏の2億5000万円政党助成金違法使用問題を扱った『週刊文春』を持ってきて、「これ知ってました?」と、ご近所さんたちに見せた。

 「えー、これなら猪瀬さんの方がまだよかったねー」などという声も聞こえつつ、建設関係で働いているご近所さんは「でも、(舛添に入れるしか)仕方ないんですよね~」と、業界として舛添氏しか選べないという雰囲気が漂っていた。私としてはそれ以上は何も言えなかった。

 ご近所の学校の先生は宇都宮さんっぽかったし、細川さんに投票するっぽいサラリーマンの方もいた。ご近所の政治事情はいろいろである。「人生いろいろ、会社もいろいろ」という小泉元首相の名言もあったっけ。

 舛添支持者、宇都宮支持者、細川支持者が協力して雪かきをし、かまくらを造り、政治的立場は違っても助け合う。いざ大震災ともなれば、隣近所が助け合えるかどうかが、生死を分けるだろう。政治的立場の違いなどで対立はできない。

 「夜、かまくらの中で熱燗でもしましょう」と言って別れたが、結局、夜は寒くてかまくらの中では飲めず(寒い以前にそもそも狭い!)、隣近所の大人子供10人ほどで集まって、近くの焼き鳥屋で飲んだ。舛添当確のニュースが流れる中で、誰も政治の話しはしなかった。最悪の政治状況であっても、人々の協働は続くのだ。それがある限り日本は滅びないだろう。

 
 
 


 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。