昨日(2013年12月29日)の東京新聞の一面・二面で「アッキー」こと安倍昭恵さんのインタビューが掲載されていた。いくつか引用させていただく。
(原発の是非についての質問に対し)「一回事故が起こると、そこに住めなくなる。風評被害もあるし、人々の心もすさんでしまう。再生可能エネルギーなどに転換すべきだと思う」
(TPPの是非に関して)「遺伝子組み換え的な食品がどんどん入ってきて、消費者が分からないまま食べる状況になるのは怖い。次の世代、どうなるか保証できない。そんなものは入れたくない」
(集団的自衛権で日本が戦争に巻き込まれる懸念に関して)「主人には冗談で『あなたのことを戦争をしたがっていると言う人もいるけど、本当に戦争をするなら私を撃ち殺してから行け』と言っている」
先進国のファースト・レディで、ここまで自由奔放に夫の考え・政策に異を唱えるのは、欧米でもあまり例がない。しかもダンナが家父長的な復古的家族観を持ち、その価値観に従って憲法を変えようとしている人物だけに、あのダンナにこの天衣無縫の夫人がいるのは奇跡のように思える。ヒラリー・クリントンでさえ、夫が当初の政治理念を裏切ってもその政策に異議など唱えなかったし、夫が不倫しようが何しようが、甲斐甲斐しく「夫を支持します」と従順にしたがったものだった。
図らずも、家族のしがらみにとらわれず個人の良心に従って自由に発言をしているアッキーの存在そのものが、戦後の民主憲法がいかにすばらしいものだったのかを物語っている。首相は、この夫人を愛するのであれば、自民党案のような復古主義的な憲法に変えるべきではないのだ。
その憲法問題に関して、昭恵さんは夫の憲法観について以下のように語っている。
やはり、安倍首相は根は反米なのだと思う。尊敬する祖父の岸信介は、東條内閣の商工大臣として米英と戦った戦時閣僚なのだ。やはり岸元首相もCIAと深い関係を持ちつつも、根っこは反米であり続けたのだと思う。首相が長州神社(二つ前の記事で書いた理由により本ブログではそう呼ぶ)参拝にこだわるのも、祖父の影響による反米意識が反映しているのだと思う。しかし、反米の方向性が根本的に間違っている。
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天皇陛下の以下のお言葉が話題を集めている。
http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/kaiken/kaiken-h25e.html
主語はあくまで「日本は」である。決して「連合国軍」を主語になされてはいない。
美智子皇后陛下も本年のお誕生日の記者会見において以下のように述べられた。
http://www.tokyo-np.co.jp/feature/koushitsu/131020/
このお言葉には本当に泣けてきた。
天皇皇后両陛下は、まさにその憲法によって政治的な発言が封じられている中でも、お誕生日等の記者会見等をご利用されながら、日本国憲法に通じる基本的人権や思想・言論・集会・結社の自由等を規定した五日市憲法草案が明治の民衆の中から生まれたことを述べ、決して現行憲法の精神は押し付けられたものではないと懸命に訴えておられるのだ。
長州閥の伊藤博文が主導し、国民のあずかり知らぬ密室で作成した明治憲法こそが押し付け憲法なのである。そして再び長州藩閥の末裔は、密室で作られた復古憲法を押し付けようとしている。それは決して日本国民が作り上げた憲法にはなり得ない。
自民党は、皇后陛下の「地域の小学校の教員、地主や農民が、寄り合い、討議を重ねて書き上げた」というお言葉を肝に銘じるべきである。そうした作業を経れば、決してあのような国民を愚ろうした改憲案は出てこないはずなのである。
私も以前、赤松小三郎の「御改正口上書」と五日市憲法草案を紹介しながら、薩長に殺され、蹂躙された人々の構想の中にこそ、現在の日本国憲法に通じる志があったのだと論じたことがある。以下の記事。
http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/4f48be744b48708f6a3dba7af87bf3a7
ちなみに、慶応三年の赤松小三郎(薩摩藩に暗殺され歴史から抹殺された幕末志士)の憲法構想は、五日市憲法よりもさらに民主的な内容であった。天皇大権を認めた五日市憲法とは違い、普通選挙によって選出された議会が国事をすべて決定するとし天皇に勝る絶対的優越権を規定しているからだ。この構想に基づいて明治維新が始まっていたら、決して現在のような官僚独裁体制は出現しなかったはずなのである。
(原発の是非についての質問に対し)「一回事故が起こると、そこに住めなくなる。風評被害もあるし、人々の心もすさんでしまう。再生可能エネルギーなどに転換すべきだと思う」
(TPPの是非に関して)「遺伝子組み換え的な食品がどんどん入ってきて、消費者が分からないまま食べる状況になるのは怖い。次の世代、どうなるか保証できない。そんなものは入れたくない」
(集団的自衛権で日本が戦争に巻き込まれる懸念に関して)「主人には冗談で『あなたのことを戦争をしたがっていると言う人もいるけど、本当に戦争をするなら私を撃ち殺してから行け』と言っている」
先進国のファースト・レディで、ここまで自由奔放に夫の考え・政策に異を唱えるのは、欧米でもあまり例がない。しかもダンナが家父長的な復古的家族観を持ち、その価値観に従って憲法を変えようとしている人物だけに、あのダンナにこの天衣無縫の夫人がいるのは奇跡のように思える。ヒラリー・クリントンでさえ、夫が当初の政治理念を裏切ってもその政策に異議など唱えなかったし、夫が不倫しようが何しようが、甲斐甲斐しく「夫を支持します」と従順にしたがったものだった。
図らずも、家族のしがらみにとらわれず個人の良心に従って自由に発言をしているアッキーの存在そのものが、戦後の民主憲法がいかにすばらしいものだったのかを物語っている。首相は、この夫人を愛するのであれば、自民党案のような復古主義的な憲法に変えるべきではないのだ。
その憲法問題に関して、昭恵さんは夫の憲法観について以下のように語っている。
「主人が初当選したころ『首相になったら何をしたい?』と聞いたら『憲法改正』とはっきり言った。『戦後、米国に押し付けられた憲法ではなくて、日本人の手で日本の憲法を作らないといけない』と話していた」
やはり、安倍首相は根は反米なのだと思う。尊敬する祖父の岸信介は、東條内閣の商工大臣として米英と戦った戦時閣僚なのだ。やはり岸元首相もCIAと深い関係を持ちつつも、根っこは反米であり続けたのだと思う。首相が長州神社(二つ前の記事で書いた理由により本ブログではそう呼ぶ)参拝にこだわるのも、祖父の影響による反米意識が反映しているのだと思う。しかし、反米の方向性が根本的に間違っている。
**************
天皇陛下の以下のお言葉が話題を集めている。
http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/kaiken/kaiken-h25e.html
「戦後,連合国軍の占領下にあった日本は,平和と民主主義を,守るべき大切なものとして,日本国憲法を作り,様々な改革を行って,今日の日本を築きました」
主語はあくまで「日本は」である。決して「連合国軍」を主語になされてはいない。
美智子皇后陛下も本年のお誕生日の記者会見において以下のように述べられた。
http://www.tokyo-np.co.jp/feature/koushitsu/131020/
「五月の憲法記念日をはさみ、今年は憲法をめぐり、例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます。主に新聞紙上でこうした論議に触れながら、かつて、あきる野市の五日市を訪れた時、郷土館で見せて頂いた「五日市憲法草案」のことをしきりに思い出しておりました。明治憲法の公布(明治二十二年)に先立ち、地域の小学校の教員、地主や農民が、寄り合い、討議を重ねて書き上げた民間の憲法草案で、基本的人権の尊重や教育の自由の保障及び教育を受ける義務、法の下の平等、更に言論の自由、信教の自由など、二百四条が書かれており、地方自治権等についても記されています。当時これに類する民間の憲法草案が、日本各地の少なくとも四十数か所で作られていたと聞きましたが、近代日本の黎明期に生きた人々の、政治参加への強い意欲や、自国の未来にかけた熱い願いに触れ、深い感銘を覚えたことでした。長い鎖国を経た十九世紀末の日本で、市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するものとして、世界でも珍しい文化遺産ではないかと思います」
このお言葉には本当に泣けてきた。
天皇皇后両陛下は、まさにその憲法によって政治的な発言が封じられている中でも、お誕生日等の記者会見等をご利用されながら、日本国憲法に通じる基本的人権や思想・言論・集会・結社の自由等を規定した五日市憲法草案が明治の民衆の中から生まれたことを述べ、決して現行憲法の精神は押し付けられたものではないと懸命に訴えておられるのだ。
長州閥の伊藤博文が主導し、国民のあずかり知らぬ密室で作成した明治憲法こそが押し付け憲法なのである。そして再び長州藩閥の末裔は、密室で作られた復古憲法を押し付けようとしている。それは決して日本国民が作り上げた憲法にはなり得ない。
自民党は、皇后陛下の「地域の小学校の教員、地主や農民が、寄り合い、討議を重ねて書き上げた」というお言葉を肝に銘じるべきである。そうした作業を経れば、決してあのような国民を愚ろうした改憲案は出てこないはずなのである。
私も以前、赤松小三郎の「御改正口上書」と五日市憲法草案を紹介しながら、薩長に殺され、蹂躙された人々の構想の中にこそ、現在の日本国憲法に通じる志があったのだと論じたことがある。以下の記事。
http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/4f48be744b48708f6a3dba7af87bf3a7
ちなみに、慶応三年の赤松小三郎(薩摩藩に暗殺され歴史から抹殺された幕末志士)の憲法構想は、五日市憲法よりもさらに民主的な内容であった。天皇大権を認めた五日市憲法とは違い、普通選挙によって選出された議会が国事をすべて決定するとし天皇に勝る絶対的優越権を規定しているからだ。この構想に基づいて明治維新が始まっていたら、決して現在のような官僚独裁体制は出現しなかったはずなのである。
お話くらいは聞いておくんだったかな。
天皇陛下は、あまりにも政治がひどいのでさぞストレスを溜めておられるのではないかと心配です。いつまでもお元気でいただくためにも、何としてでも政治をよくして、ご心配をの種をなくして差し上げたいです。
ネットや街頭でヘイト言語を垂れ流す自称愛国者の方々には、それが天皇陛下のストレスの原因になっているのだと認識もらいたいです。
私の友人にも、アッキーさんと直接会ってお話したことがある人が二名ほどおりますが、「TPP? 絶対反対よー」って堂々と・・・・。本当にすばらしい方のようで、私もすっかりアッキー・ファンに・・・・・。
安倍さん、靖国で宗主国に弱みを握られてTPP交渉で妥協するくらいなら、首相辞めちゃうのが国のため、アッキーのためかと。
アッキーさんは、私が観察会を引き受けている「ふゆみずたんぼ」に視察に来たことがあり、生物の説明などを打診されたのですが、「公開の観察会でないならば引き受けられない」と言って断りました。
>皇族との共著はありません。同じ本に文章が載っただけです。
そうでした。失礼いたしました。殿下と真正御用学者A先生の漫談、また面白いお話しなどあったらご紹介ください。
アッキーさんとは、機会があったら是非、TPP・原発その他の問題についてご歓談くださるとうれしく存じます。
では、本年もよろしくお願いいたします。
自分の性根が曲がってるのでしょうが、ガス抜き、女性票狙い程度にしか写りません。
社会に与えた影響の良悪(政治的成果)はともかくとして、「こんなバカな夫には任せていられない」とばかりに表舞台に出たヒラリーと比べるなんて、土俵違いもいいとこです。
今後、実際にヒラリーのように、コメントのような成果を求めて行動に移す可能性がない訳ではないんですが、どうもそういう絵が浮かばないんですよね、この人の場合。
三陸海岸の巨大防潮堤建設(8000億円強)をつくる計画では、アッキーさんが立ちあがってそれに反対する地元の人々の思いを伝えています。それで防潮堤計画が修正されたら大きな成果です。
「週刊金曜日」の下記記事など参照
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20131118-00010000-kinyobi-soci
夫が大統領のとき、ヒラリーは医療保険会社から献金もらって籠絡され、国民皆保険の主張も引っ込めてしまいました。ヒラリーは、政治権力獲得のための利害打算で政治信条も引っ込めてしまう人です。政策より自己の権力欲の方が、優先順位が高いんだと思います。
アッキーの場合、政治権力なんか求めていない(政治家になろうとなんかしていない)だけに、逆にその行動は純粋だと思います。一人の良識ある市民運動家として評価できると思います。
それに、アッキーがいるから自民党に入れようなんて人はまずいないと思いますよ(自民党の政治家でもなんでもないのだから)。アッキー・ファンはみな野党に入れている層だと思います(私も含め)。