代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

米国債=株式スワップ: 8月28日の記事への補記

2007年09月18日 | エコロジカル・ニューディール政策
 8月28日の記事「帝国以後の世界をどう構築するのか」で、日本は中国などとも連携して対米債権国会議を組織し、一定額の米国債放棄と引き換えに米国にエコロジカル・ニューディール政策を実施することを要求すべき、と書きました。
 米国から取るべきものを取るための改革だと書いたのですが、それを読んだ知人から「米国で新幹線を建設するといった事業が、米国債の問題とどう関連するのか」と質問を受けました。
 舌足らずだったので補足します。

 このまま行けば、日本政府が購入した米国債は紙キレに変質することでしょう。この間の米国は自国の産業を空洞化させながら、ひたすら怪しげな金融工学技術でメシを食おうと努力してきたのですが、その戦略は破綻するからです。
 米国には健全な製造業を再構築してもらえばなりません。そのためのエコロジカル・ニューディールです。同時に、それを行えば日本が米国債に貢いだ資金を取り返すことも可能になります。
 
 私は、米国のCO2排出削減のため「新幹線やLRTを建設しよう」と書きました。日本政府の手持ちの米国債は、米国で新たに作る新幹線会社や都市のLRT会社の株式と交換すればよいのです。「債務=株式スワップ」です。そうすれば米国でCO2を削減し、地球環境に貢献しながら、その配当は日本が受け取ります。さらに世界の人々がカジノ金融の投機活動による物価高で苦しむこともなくなるのですから、一石三鳥にもなるでしょう。かくして、日本は借金を踏み倒されずに済むのです。

 米国は米国債の発行によって得た金をひたすら戦争につぎ込んできました。これからは環境問題を解決するために使うべきなのです。

 

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