今日(7日)は出先で『つばさ』昼の再放送視聴。「メジャー宣言」した竹雄さん(中村梅雀さん)の“創作和菓子コンクール”優勝妄想ひとり芝居に、さすがに爆笑はあたりを憚り、一人ニヤニヤ。
クチ三味線ならぬ、クチドラムロールまで入れちゃった。先週の『婦系図』酒井先生役といい、梅雀さんは“演技とかしたことないおとなしい人が、突発テンション上がって演っちゃった”という芝居が本当に憎たらしいくらいうまいですね。うまい役者さんが“ヘタな芝居”演技するのって難しいと思うんですが。
『つばさ』で月河が好きなところのひとつは、ホーローの母・加乃子さん(高畑淳子さん)筆頭に、人物たちが軒並み“フットライト浴びてパァーッと派手なことやって、あるいは感情剥き出しにガーッと行動して、スカッとしたい、有頂天になりたい”という願望をひとつも押し隠さないところです。何かっつったら“日の当たらない地味な仕事をコツコツ努力、寡黙に辛抱”みたいなことを称揚しがちなNHKドラマにあって、これはとても気持ちがいい。昔流の表現で言えば、“ひと旗揚げたい”“故郷に錦”願望とでもいいましょうか。従来のNHK的世界観なら「さもしい」「刹那的」「浮ついている」と否定的視線で取り扱われたはずのこういう願望、欲求をとことんプラスに描写している。
当地にも複数のコミュニティFM局がありますが、こう言っちゃなんだけど、コミュニティ放送って、地域を這いずって日常にまみれているシロウトの“注目されたい、目立ちたい精神”が無かったら、初めから成立しないはずです。
「ジューとジューでニジュー」って、ベッカム一郎(川島明さん)のギャグも、袖にした相方・ロナウ二郎(脇知弘さん)のそれに“劣るとも優らない”極寒ぶりじゃないですか。「日本一くだらないラジオ局」との謂いは、ベッカムとしては「気合いの入った無意味」「アホなことを真剣にやっている」という意味の褒め言葉だったのかもしれないけれど、“全国ネット”をかさに着て、好き勝手サカナにして曝すということの人をコケにしっぷり、無礼千万さを、つばさ(多部未華子さん)の手で、いやクチでバリバリ叱ってやってほしいですね。ラジオぽてとの面々、あんまりナイーヴに喜ぶなよ。
あとね、ベッカム登場週のうちに、つばさからでもロナウからでもいいけど、ヤツに「夜が明けたら東から昇るものは?」と振って、ヤツのいつものヴォイスで「…アサヒです。」って言わせてほしいな(………瞬間凍結)。
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