おかずブログ

ここでは主に撮影画像を発表します。
近場で撮影した植物などがメインとなります。

京のまひるま

2012年09月26日 | 歌稿




京のまひるま                   

「暑うおます」異界の蹂躙挨拶は決まり言葉の京のまひるま

桂鴨焦熱地獄のただなかで流れも浅き京のまひるま

空青く入道の雲立ち昇りものみな焼ける京のまひるま

人の世のあわいにのぼる陽炎は逃げ水のごと京のまひるま

一掬の希望のようなもの探し影の路行く京のまひるま

約束の歩みを続けそれゆえに釜茹での刑京のまひるま

涼求め飲み込むアイス脳を焼き痛みに嘆く京のまひるま

脳焼けて混濁のまま人型を保ち続ける京のまひるま

六十路越えしょぼい翁の貌をして一人さまよう京のまひるま

送り火の頃にしなれば息つぎて秋を焦がれる京のまひるま