おかずブログ

ここでは主に撮影画像を発表します。
近場で撮影した植物などがメインとなります。

いざなわれ

2015年10月23日 | 歌稿


いざなわれ (2015/10)

秋の部屋陽射しは届き穏やかに記憶の国に降りて往きおり

老い進み記憶の襞をかきわけて時を戻して来し方見入る

色の濱歌のひとつにいざなわれ浦廻に探すますほの小貝

群青の色より出でし水島に赫たたえたる小貝拾いに

秋さなか富士の高嶺は雪いだく初冠雪を逸りつつ見つ

風もなく煙も立てず雪かむる富士に想いを託して過ぎる

整える容に飽きず富士を見て沁みいるところ浮島ヶ原

今昔の懸隔縫って難所なる薩埵の峠も易々として過ぐ

くらぶ山義経晶子いませども昏き道行き昏きに染まる

在ることは在るままでなく一つずつ抜け落とすこと今日は歯を抜く




御苑と植物園

2015年10月07日 | 京都


 15/09/30 御苑と植物園


9月最終日の30日、御苑の前の堺町筋で知人の画伯が三人展を開催しているという
連絡を頂いて、画廊に向かう。行ったのは昼近かったのでないかと思う。
若い頃からの旺盛な創作意欲が衰えることなく、現在も描き続けているという
鶴身画伯のその情熱に、ひたすらに敬服している。
40年前に知り合ってから、随分と作品を拝見してきたが、作風に一貫性がある
ことも驚嘆すべきことだ。

30分ほどで辞して、堺町御門から御苑。宗像神社から今出川に出る。
途中に根元が空洞になった樹を見る。ある種の感動を覚える。



地下鉄今出川駅から北山駅下車して植物園。
以下は植物園の画像。
それにしても植物園も変わったというか、植物とは関係ないモニューメントを池に設置。
「琳派」の関係だというが、「フローラ」と「風神」と名付けられた構造物。








「フジハカマ」の花にアサギマダラ蝶が群れていました。めったに見られない光景。
10匹近くは飛び交っていたでしょうか?







ホトトギスの花も今が盛りです。









以下は当日咲いていた花のうちの一部です。















最後は園内でなくて北山門の入り口前にあるヤマボウシの実です。品種名は「新月」。
こんなにたくさんの実を付けた山法師は初めて見ました。



かくして今回の植物園行きも終わりました。
やることも多く、画像整理も追いつかず、アップ作業が遅れたけど、これも仕方ありません。

10/02に梅小路公園、10/04に郡上八幡へのバスツアーと続きますが、先に西行のマガジンを出し、
歌を詠まなくてはならないので、このブログの更新はしばらく休みます。





仲秋の名月

2015年10月02日 | 京都


 2015/9/27 仲秋の名月

今年の9月27日は旧暦の八月十五夜に当たります。
この日は秋のちょうど半ばの日。秋になって45日目です。

ちなみに旧暦では1月から3月までは春。4月から6月までが夏。
7月から9月までが秋。残りが冬です。

月の運行を基準にした旧暦では15日頃がほぼ満月になります。
1ヶ月が30日の大の月と29日の小の月がありますから多少ずれます。

満月の中でも、この八月十五夜の月が最も美しいものとして
古来、愛でられてきました。

天気も割と良いことだし、15時半ころになって自転車で自宅を出発。
近い順に松尾大社、法輪寺と辿り、広沢の池、最後に大覚寺に行きました。

松尾大社でも月見の宴に合わせて太鼓の演奏をするそうで、
関係者は準備に追われていました。

法輪寺の舞台には写真にある飾り物を設置。すでに楽器も奏でていました。
まだ日があり、明るいうちでしたが数人の人たちが床几に腰を下ろして、
これから登る月を待っていました。

広沢の池ではカメラマンが10人ほど。やがて日が沈みましたが、空は
茜に染まるというほどのものでもありません。
広沢の池は月見の名所の一つなのですが、夕焼け空も期待外れだったので、
日が沈みきってから退散して大覚寺まで。











入場料500円也を払って入って見ると、すでにたくさんの人々。
境内にはヤキソバやラーメンなどを食べさせる屋台も出ていて、混雑しています。
見上げればきれいな月が煌々と輝いています。
さて、カメラを準備して撮影してみたのですが夜景撮影の技術も知識もなく、
ご覧の画像のようにひどいものになっています。
一眼のカメラで撮影ですが、レンズが300mしかなく、月も小さくしか映りません。
大沢の池では竜頭船も出ているのですが、暗すぎるし、手持ち撮影だし、
知識なしだしということで、結果は惨憺たるものでした。
もう少し夜景撮影の経験を積まないとどうにもなりません。
夜景は花火撮影などよりもよほど難しいと感じました。
来年はリベンジ?。
撮れれば良いのですが、どうでしょうね。

最後の画像は28日の満月なのですが、お恥ずかしい限りです。


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大原野の蝶と植物

2015年10月01日 | 京都


15/09/26 大原野の蝶と植物

京都市西京区の人たちが「なんやかんや大原野」というグループを形成しています。
言ってみれば大原野の知名度アップ、町おこしということだと思います。

この方々が数年前から、今の季節に「フジバカマ祭り」を開催しています。
「フジバカマ=藤袴」とは万葉集にも詠われている植物で、秋の七草の一つです。
藤袴は環境省の準絶滅危惧種、京都府の絶滅寸前種に指定されているそうです。

1998年に、大原野地域でフジバカマの原種が発見されました。
それで大原野の休耕田に藤袴を植栽していて、今年は9/23から9/27まで「フジバカマ祭り」を
開催とのことで、電動自転車で行ってみました。

藤袴の花にはアサギマダラという蝶が飛来することで知られています。
この蝶は「渡り」をする蝶で、台湾やもっと南の国から日本に渡って来ます。
今の季節は南方の国へ帰るための準備期間なのでしょう。
アサギマダラだけではなくて、他の蝶も随分と飛んでいました。

初めの画像は「フジバカマ」。よく見かける白い花の藤袴とは違います。



藤袴に飛来していた蝶たち。実際には画像以外にも多くの種類の蝶が来ていました。















会場に咲いていた花たち。すべて自生種です。ゲンノショウコ・スミレ・ママコノシリヌグイです。











大原野では他に、今の季節に咲くようにした「ヒマワリ畑」もあります。
以前にも行ったことがあるのですが、彼岸花もそろそろ終わりかけの季節にヒマワリが満開になります。
夏の盛りと秋の盛りが同居しているみたいで、ちょっとした不思議さを味わいます。





画像をあまり出すのもどうかと思って、少ない枚数です。ヒガンバナの向こうがヒマワリ畑。
もう花の盛りを迎えているはずです。
ヒマワリは意外と耐寒性があるようで、冬のさなかの2月に花を付けているのを見たことが
ありますが、やはり不自然な中の面白さのようなものを感じます。

大原野の方々の尽力によって普通では見られない光景を見ることができます。
その、ご苦労を思いながら帰宅したのでした。