捨てて来しもの
次々と捨てていくもの気にもせずいつしか馬齢重ねて来たり
古来稀遠くまで来た道すがらなくしたものの重さに気付く
あの道やこの道曲がる曲がり角定めのままに捨て去る荷物
父も逝き母も逝きしてふるさとも立つ白波の彼方に消えて
細い道追われてたどり永らえて矜持という名の癖をため込む
累々と後ろに残る残骸をまた見つめては懺悔を少し
歌を詠むその言の葉も落ちて行く日々を重ねて語彙欠乏症
まずしさは語彙の浅さに比例して加齢は人の浅さに急ぐ
また来たる明日と言う日の一日を諭す鬼あり夜半に目覚めて
捨てて来て消えはてたもの充ちあふれそれでも月は空に輝く
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
なんとブログアップは一か月以上、歌稿アップは3か月ぶりと
いうことになります。
それだけ活動が停滞していたということかもしれません。
歌はなかなか詠めなくて(詠もうとしなくて)アップすることも
叶いませんでした。続けて行くのはなかなか難しいものですが、
なんとか詠もうとする意欲だけは保ち続けたいものだと思います。
歌の傾向は日常性に材を採るのではなく、内省的な部分に依拠している
歌が多いために、少し意味合いはずれますがネガチィブな歌ともいえます。
それに付随するもろもろのことを思うと、こういう傾向は詠まない方が
良いと思ったりして、いつまでたっても試行錯誤の日々です。
ともあれ詠み続けていきたいものです。