真理のようなものに
一人住む明かり乏しき陋屋にとにもかくにも新玉の朝
平凡と非凡を厳しく分け隔て時間は人を問いつつ進む
学ばずに為さずに過ぎて来し道は凡を極めて悔恨あれど
試されている時ごとに猛禽の眼の輝きを求めはしたが
生まれ来た意味を学ばず決別の時間は残り少なきものを
戦慄は惰性で生きたおのが生降り積もりある惰性の残滓
逝きてのち朝なあさなに願いおりちちはは思う記憶も薄れ
満州カムチャッカシベリア捕虜亡父は恨む国の仕打ちを
あくどさを隠して騙る鬼なるか秘密保護法成立したり
見はるかす比叡の山は吹雪きおり朝の窓辺の寒さも強く