香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

手のひらの音符

2015-01-12 20:57:33 | 本のこと
藤岡陽子さんの
『手のひらの音符』



不器用でもいい、間違いでもいい。
ひたむきな全力が、私を強くした


服飾デザイナーの水樹は、45歳・独身にして転職を余儀なくされる。
人生の岐路で思い出すのは、貧しい子ども時代を共に過ごした、
幼なじみの信也の存在だった。バブルから現在へ、
時を経ても消えない本物の愛情とは何かを問いかける、
瑞々しい長編小説。
いま大注目の新鋭による、まっすぐに生きるすべての人への応援歌。


本好きの友人からのお勧め本
やっと読めました
昨日、寝る前に読み始めて
今日は、読むのをやめられず、一気読み

好きな仕事を、一生懸命やってきて突然の事業撤退
いままでの自分、仕事、人生、全てを否定された気持ち
ひとりで生きていること、苦しい気持ちが身につまされる
子供のころのいじめ、幼なじみたちとのこと
どうしても自分のことと重ねてよんでしまい
胸が苦しく悲しく、でも懐かしくやさしい気持ちになる
こういう小説だったんだ… 読み終わってしばらく呆然でした

「これまでどんなふうにして、自分は立ち直ってきたのだろう。
辛いことや悲しいことが起こった時、どんなふうに?」
「これまで一生会えなくなると確信しての別れは、
この世にどれくらいあるのだろう。
人はいつだって、知らない間に一生のさよならをしている」
「いや、ほんとうにだめだなって。
おれの周りにいる人間の大多数が
日本はだめだと思ってるということが、だめだ」


読み終わって、少し落ち着いてからこれを書いていますが
勇気というか、明るさといか、大切なものをもらった小説だと思います

さて、昨日からやっているドラマオリエント急行殺人事件
今日は三谷幸喜さんらしい展開になりそうです
楽しみ楽しみ