香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

望月青果店

2015-01-21 05:30:17 | 本のこと
小手鞠るいさんの
『望月青果店』



夫の誠一郎、愛犬の茶々とともにアメリカで暮らす鈴子。
病に倒れた母を見舞うため、日本への里帰りを決めた矢先、
雪嵐で停電に…。
雪で覆われた闇の中で蘇るのは、
甘酸っぱい約束か、青く苦い思い出か。
色とりどりの記憶のなかから、
鈴子が乱した光とは?
恋愛小説の名手があたたかく切なく描く家族の物語


娘と母親というのは、ぶつかりあうものなのかな
娘が若いときは、母も若いしね
ただ、鈴子の母親への気持ちや態度、言葉が
どうしてもわがままに思えてしまい
あまり楽しい気持ちにもなれず
55歳にもなった鈴子という人が
なんだか幼稚に思えてしまうわたしの心が狭いのかな
いろいろな葛藤や問題があったのはわかるのだけど
読んでいてあまりいい気持ちがしなかったのが本心
父親がいてくれるから成り立つ親子関係、
優しく穏やかな夫がいるから保てる気持ち
そんな風に意地悪く思ってしまった部分もあり

小泉今日子さんの解説
過去の記憶を過ぎたことを忘れてしまえれば
どんなに楽かとよく思う。
記憶は塗り替えることが出来ないから厄介で、
いつまでも胸を締め付ける。
思春期の頃に母親に投げかけた酷い言葉が
ふとした時に生々しく心の中に蘇って
いたたまれないような気持ちになることがある。

これを読んで、読後のモヤモヤが少し晴れ
小手鞠さんのあとがきを読んで、
さ~っと気持ちが切り替わったのだけど
小説としては、苦手な分野だったな

3時間くらい寝て起きてしまって
目を閉じてベットの中で静かにしていたのだけど
とうとう眠れずに起き出してしまった
寒そうだけど、外を走ってこようかな