行田方面に古墳を観に行こう!と思っていたのだが、
腰が鉛のように重かったので、や~んぴ。
池袋のデパートへ向かい、バーゲンに参戦。
ツィード柄スカートをゲット!
マーメイドラインが女心を擽りまくり。萌え~♪
鼻の穴をフガフガさせて池袋付近を歩いていると、着物姿の女性を沢山見掛けた。
そうか、今日は成人式なんだっけ。
私があの行事の主人公になったのは、かれこれ8年前。
着物は母が購入してくれた。
淡い青紫色のもの。
「これで良いよね?良いでしょ?」
出資者である母に口答えなど許される筈無く、決定。
私大に行かせてもらっている負い目は、当時の私にとって相当なものだった。
当日、着付けとヘアメイクのため、朝4時起床。
前日は一人でglobeのライブビデオを鑑賞し夜更かしをしていたため、
また前日に結った髪を崩さぬように横向きで寝ていたため、眠かった。
寝惚け眼で窓の外を眺めたら…雪が降っていた。
しかも、けっこうな積雪量。
唖然としつつも、父の運転で美容院到着。
前日に編み込みまくった髪型は大きな崩れはなく、美容師さんはチャキチャキと髪飾りをつけてくれた。
帯は「ふくら雀」という締め方で、…なんちゅうか、「もっちり」という感じの締め方である。
写真館で写真撮影、近場に住む親戚宅への挨拶を終え、自己愛の強い私には堪らなく興奮する時間が流れた。
あんなに周囲の注視を享受することは、この先無いと思う。
帰ってきて、母が炊いてくれた赤飯をモグモグ食べた。
帯がきつくて食欲なんて無い筈なのに、食べまくった。
私が中学を卒業したあの日以来、待ちに待ったセレモニーに備えるべく…!
私の地元では、卒業した中学校の体育館で自治体が祝ってくれた。
体育館に到着すると、まず受付でこのブログでお馴染のわかめ殿に遭遇。
オレンジピンクの振袖姿の彼女はとっても綺麗であった。
「きゃ~ん!亮子ォ」
「わかめちゃ~ん!」…ハグハグ。
会場では、既にかなりの人数が集まっていた。
なんせ11クラスもある巨大学年であったため、忘れてしまった顔も多い。
また、女子は分厚い化粧を施されているため、余計に分からない。
忘れよう、忘れ果てようとしても、私には忘れられない人がいた…。
中学を卒業したあの日以来、私はあの英語教師の面影を追い求めていた。
市長代理の話なんて上の空、
クラスの写真撮影もそれなりに可愛く撮れればいいや、
早く彼を見たい…どこよ?どこ?
窓には雪。
ざわざわする体育館。
先生席を見渡すと、…いた。
彼はぼんやり佇んでいた。
彼は眼鏡をしていなかった。
コンタクトレンズにしたのかな?
それとも怪しげな通販で視力回復を成し遂げたのかな…?
変わってしまった彼。
確かに「天空の城ラピュタ」の終盤、ムスカは眼鏡を紛失し、
「め、目がぁぁ!!」と叫んでいたが、私は眼鏡をかけたムスカ似の彼が好きだった。
しかも、友人談で彼が所帯を築いたことを知った。
「私は結婚はしませんよ。もし、結婚することになったら海外に住みすよ。」
授業中、彼は何かの折にそう言った。
彼が授業中、黒板に紡ぎ出す繊細な草書体のように、滑らかに口から発したあの言葉は嘘だったんだろうか。
しかし、私には彼にその「嘘」を糾弾する資格はない。
私はあくまで生徒だったから。
一方的な私の片想いだったから。
呆然と立ち竦む振袖姿の私。
窮屈な帯が胸を一層強く圧迫していた。
「ああ~!!りょうこっこじゃ~ん!写真撮ろうよ~」
友人達に肩を叩かれ、写真撮り合いごっこに参加した私は、それから彼を見ることはなかった。
それからヨシコとアオキさんとで、中学校近くのスーパーオータニーの2階でプリクラを撮った。
1階のレジのおばさん達が私たちを観に来てくれ、
「あれはふくら雀よ」と囁くぐらい、地元で晴れ着を着る意味は凄いものがあった。
今日、新成人達にも様々なドラマがあったんだろうと思う。
成人式の日、都心のラブホテルには着付け担当者がいると聞く。
今日、見掛けた晴れ着姿の女の子は咥え煙草をしながら携帯電話でメールを打っていた。
毎年、ニュースで成人式の暴動を伝えるのが定番になった。
ラブホテルも携帯も暴動も無かった私の成人式。
そのかわり、溶けていく雪のように儚く切ない想いが詰まっていた…。
腰が鉛のように重かったので、や~んぴ。
池袋のデパートへ向かい、バーゲンに参戦。
ツィード柄スカートをゲット!
マーメイドラインが女心を擽りまくり。萌え~♪
鼻の穴をフガフガさせて池袋付近を歩いていると、着物姿の女性を沢山見掛けた。
そうか、今日は成人式なんだっけ。
私があの行事の主人公になったのは、かれこれ8年前。
着物は母が購入してくれた。
淡い青紫色のもの。
「これで良いよね?良いでしょ?」
出資者である母に口答えなど許される筈無く、決定。
私大に行かせてもらっている負い目は、当時の私にとって相当なものだった。
当日、着付けとヘアメイクのため、朝4時起床。
前日は一人でglobeのライブビデオを鑑賞し夜更かしをしていたため、
また前日に結った髪を崩さぬように横向きで寝ていたため、眠かった。
寝惚け眼で窓の外を眺めたら…雪が降っていた。
しかも、けっこうな積雪量。
唖然としつつも、父の運転で美容院到着。
前日に編み込みまくった髪型は大きな崩れはなく、美容師さんはチャキチャキと髪飾りをつけてくれた。
帯は「ふくら雀」という締め方で、…なんちゅうか、「もっちり」という感じの締め方である。
写真館で写真撮影、近場に住む親戚宅への挨拶を終え、自己愛の強い私には堪らなく興奮する時間が流れた。
あんなに周囲の注視を享受することは、この先無いと思う。
帰ってきて、母が炊いてくれた赤飯をモグモグ食べた。
帯がきつくて食欲なんて無い筈なのに、食べまくった。
私が中学を卒業したあの日以来、待ちに待ったセレモニーに備えるべく…!
私の地元では、卒業した中学校の体育館で自治体が祝ってくれた。
体育館に到着すると、まず受付でこのブログでお馴染のわかめ殿に遭遇。
オレンジピンクの振袖姿の彼女はとっても綺麗であった。
「きゃ~ん!亮子ォ」
「わかめちゃ~ん!」…ハグハグ。
会場では、既にかなりの人数が集まっていた。
なんせ11クラスもある巨大学年であったため、忘れてしまった顔も多い。
また、女子は分厚い化粧を施されているため、余計に分からない。
忘れよう、忘れ果てようとしても、私には忘れられない人がいた…。
中学を卒業したあの日以来、私はあの英語教師の面影を追い求めていた。
市長代理の話なんて上の空、
クラスの写真撮影もそれなりに可愛く撮れればいいや、
早く彼を見たい…どこよ?どこ?
窓には雪。
ざわざわする体育館。
先生席を見渡すと、…いた。
彼はぼんやり佇んでいた。
彼は眼鏡をしていなかった。
コンタクトレンズにしたのかな?
それとも怪しげな通販で視力回復を成し遂げたのかな…?
変わってしまった彼。
確かに「天空の城ラピュタ」の終盤、ムスカは眼鏡を紛失し、
「め、目がぁぁ!!」と叫んでいたが、私は眼鏡をかけたムスカ似の彼が好きだった。
しかも、友人談で彼が所帯を築いたことを知った。
「私は結婚はしませんよ。もし、結婚することになったら海外に住みすよ。」
授業中、彼は何かの折にそう言った。
彼が授業中、黒板に紡ぎ出す繊細な草書体のように、滑らかに口から発したあの言葉は嘘だったんだろうか。
しかし、私には彼にその「嘘」を糾弾する資格はない。
私はあくまで生徒だったから。
一方的な私の片想いだったから。
呆然と立ち竦む振袖姿の私。
窮屈な帯が胸を一層強く圧迫していた。
「ああ~!!りょうこっこじゃ~ん!写真撮ろうよ~」
友人達に肩を叩かれ、写真撮り合いごっこに参加した私は、それから彼を見ることはなかった。
それからヨシコとアオキさんとで、中学校近くのスーパーオータニーの2階でプリクラを撮った。
1階のレジのおばさん達が私たちを観に来てくれ、
「あれはふくら雀よ」と囁くぐらい、地元で晴れ着を着る意味は凄いものがあった。
今日、新成人達にも様々なドラマがあったんだろうと思う。
成人式の日、都心のラブホテルには着付け担当者がいると聞く。
今日、見掛けた晴れ着姿の女の子は咥え煙草をしながら携帯電話でメールを打っていた。
毎年、ニュースで成人式の暴動を伝えるのが定番になった。
ラブホテルも携帯も暴動も無かった私の成人式。
そのかわり、溶けていく雪のように儚く切ない想いが詰まっていた…。