世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

県庁の星

2006年03月04日 | Weblog
前から気になっていた映画「県庁の星」を観に行った。
原作を以前に読んでいたので、ストーリーは把握していた。

私の中では好きな作品なので、「実写化されたらどんな風になるのかな?」という興味があり、確認の為の鑑賞。

「民間との人事交流研修」で、三流スーパーに派遣されたエリート県庁職員・野村聡(織田裕二)。
スーパーでの教育係・二宮あき(柴咲コウ)と衝突し、やがて和解し助け合っていく…。

テンポが悪く、「笑うんだろうな、ここ」という箇所や、感動シーンも中途半端で「映画じゃなくてレンタルビデオでいいじゃん?」という内容であることは否めないが、織田裕二の演技は抜群に上手いので、まぁまぁ良かったことにしませう。

書類命でお役所仕事の聡と現場主義のあき
…公務員と民間社員、この二つの職業に、こんなに格差があるなんて知らなかった。

私の父は公務員であるが、普段、父と仕事の話をしても野村のような様子は伺えない。
「公務員は良いよねー。定時で仕事を終えられるし。休みが多いし。」なんてよく聞くが、毎日残業で平日に父と夕御飯を一緒に食べたことがない私は、返答に困る。
地元で公立の教師をしている友達を見ても、私には理解不可能なぐらいの仕事量を抱えているし、熱心だ。


父は仕事人だった。
それを子供心に理解していたので、父がいなくても全然悲しくなかった。

週末は「栃の木ファミリーランド」や「こども科学館」に連れていってくれたし。
なので、時々両親が喧嘩をし、
母が「うちは母子家庭だったわ!私が子供を育てたのよ!キィーッ!」と雄叫びを上げる度に子供心は痛んだ。

家族旅行で猪苗代湖に行った。
白鳥のボートに妻子を乗せ、「パパは車で待ってるね」と言い残し、車に去っていった父。
車中で、翌日の会議の書類をワープロで作成していたらしい。
そのことが母にばれて、母の雄叫びが猪苗代湖に木霊したこともあった。

しかし、父は攻められても、黙って毎日明け方まで仕事をしていた。

そんな父も派閥に疲れ、嫌なことがあったのだろう、帰宅した途端、母に抱きついて泣いたことがあったらしい。

旦那の仕事を理解していない、そして内需の功なんて「はぁ?(←マチャマチャ風に)」の母に、結局頼る父。

公務員のみならず、民間社員の家庭にもあるような話ではないか。

そんな父も再来年、定年を迎える。
現役を退く前に、彼から仕事のノウハウを学んでおこうと思う。


コメント (2)