世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

黒のプチプチ in ゼリー

2006年03月21日 | Weblog
何をしても駄目な一日だった。
やる気が起きない。
やらなくてはいけない事が、
机の上で、
そしてパソコンの中でガヤガヤ騒いでいるのだが、
体がそれらに拒否反応を起こしてしまい、途方に暮れた。

悩みがあるような無いような…、そう、その状態が私の中で溜め息と共に蠢いている。

毎日幸せだ。
本当に、よく笑うし。

今朝なんて、カーテンを開けた途端、飛込んできた朝日を見ながら、神様に幸せな我が身を感謝したぐらいだ。

でもモヤモヤは消えない。
消えないんである。

薄い膜の中に、透明なゼリーが入っていて、ゼリーの中で小さな黒いプチプチがうようよ泳いでいる…そんなおどろおどろしい心理状態。

朝日も届かない薄暗い膜の中。

針でプチっと突くと、ビシャっと破裂しそうな危うさ…。
破裂した部分から、黒のプチプチがうようよしながら滴り落ちる不気味さ…。

そんなものを抱えて、私はこの先いったいどうなるんだろ。

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さよならみどりちゃん

2006年03月21日 | Weblog
初めてユタカと性交渉をした日。
ゆうこは、ユタカに“みどりちゃん”という彼女がいることを知った。
嫌われたくない思いから、ユタカにすすめられるがままスナックでバイトをし、OLとの二重生活をするゆうこ。
女の影が絶えず存在している、ちゃらんぽらんでイイ加減なユタカ、でも必ずゆうこの所に戻ってくる。

ゆうこの様に全身全霊を込めて殿方を愛すること、私の今後を考えると無いように思う。

愛って何だろう。
愛するって何だろう。
もらうもの?
ささげるもの?

愛に形があるならば、
形にならない、
なれずにいる気持ちって、
愛ではないんだろうか…。

そして、仮に私が誰かを「愛」したとて、ゆうこのようにスナックで労働をさせられたり、何又もかけられたり、突然家に来られたりって…嫌だと思う。

無理…有り得ない。

私にとってこの作品は、「無理…有り得ない。」の一言で終ってしまいそうなんだが、「世の中にはこんな女の子もいるのね。大変だわ。どうするんだろ。この子。」という好奇心で、最後まで観てしまった。

ドラマティックな話の流れは無いが、愛してもらえない気持ち、そんな現実にイライラする女性心理が巧みに描かれていた。
イライラしても相手にぶつけられないプライドも切ないぐらい伝わってきた。

でも、私には無理…有り得ない…。



雨よりせつなく

2006年03月21日 | Weblog

わざわざ映画にしなくても…という、何ていうことないストーリーである。
しかし、日常に点在する見落としがちな、「ささいなこと」に共感を得られた。

主人公・綾美が私と同年代で独身OLであり、しかも彼女は一人でいることが苦にならない性格の設定。
観ている内に、綾美が私自身に思えてきた。

そんな綾美を演じたのは、田波涼子。
彼女の透明な存在感が良かった。
演技云々はよく分からないが、雰囲気がすごく素敵。
しゃべり方と声が、「ああ、この人の息ってミントの香りがしそう~」という、優しい感じなんである。
元々なんだろうか、口角が若干上がっている彼女の表情が好きだ。

そんな彼女が最後、雨上がりのオフィス街にて、道路を挟んだ向こう側にいる元彼に問う。

その声が一番好き。