世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

ご報告申し上げたいことがございますが、ただいまお時間よろしいでしょうか

2012年08月02日 23時26分54秒 | Weblog
心療内科デー。

今日の待ち時間は3時間。まずまず。
角田光代の「三面記事小説」を読んでいる。実際に起きた事件をモチーフにした短編集。

その中で、22歳年下の男子に淫らな行為をした38歳の二人の子持ちの女性の話が面白い(「彼方の城」)。
どうしようもないドキュソっぷりが読者の私にも感染しそうな勢いで書かれている。
角田光代、上手いよなー。
しかし、角田光代の小説によく出てくる料理のシーンは料理をしない私にとっては理解不可能。想像つかない。だからいつも飛ばして読んでいる。


さて、診察。

クマ医師、疲れてね?
そんなお疲れクマ医師に難題をふっかけるつもりはないのだが、今日はいつもより超長い診察になった。
先日受験した秘書検定の重要文言「ご報告申し上げたいことがございますが、ただいまお時間よろしいでしょうか」を言っちゃいそうになった。前傾姿勢で。


最近私の置かれている状況はアレだ。
産休に入っている後輩女子の仕事を引き継いでいるわけだが、産後復帰してもそのまま私の仕事になるっぽいことを今日知った。
おかしくね?何のために復帰するんですか?

他にもなんか変な雑用が私に押し寄せてきて、「私って何だろう」と思い込み、落ち込んでいる。

塵も積もれば山となるって、このことなんだ。
もうね、積もり積もってかなりのマウンテン。軽装備では登頂とか無理だからっつー勢いである。
いつものクマ医師は
「あなたは頼まれやすいんですね
と言うのだが、さすがに
「それは上司などに相談すべきですよ」
と言う。
相談したところで、どうにもならないことだなんて百も承知だが、このままでは私自身が潰されるという危機感がかなり濃厚。なんでもかんでも笑顔で引き受けてきたが、もう限界かもしれない。

先週服用したピルについて尋問された。
生理日移動のために7日間飲んでいた「プラノバール」である。
医学書を捲るクマ医師。医者っぽい。つーか医師だから。
あの薬の副作用には苛々感があることを指摘された。
やっぱり!
ひどかったもんなあ…。

試験の出来については良い報告ができた。
「よかったですね」
とクマ医師。
「先生のご指導があったからですよ」
と言うと、クマ医師は満面の笑みを称えた。
彼が喜ぶと私もハッピー。


なんつーかな。
せっかく回復してきたのに、ここへきて、モヤモヤっぷりに支配されている。

鬼束ちひろの歌で「月光」っていう曲がある。
「I am GOD'S CHILD
 この腐敗した世界に堕とされた
 How do I live on such a field?
 こんなもののために生まれたんじゃない」

鬼束ちひろ - 月光



…じゃあ、何のために生まれてきたのだろう?
と自問しても答えは出てこない。
自らに降りかかる災難を私は「こんなもの」という上から目線では見られない。
「こんなもの」も出来ない、拒否したがる自分を、ただもうひたすら責めてしまう。
なんだか、疲れた…。


そんなこんなで終了。

こんな時間に煙草が吸える飲食店は少なく、大抵、心療内科デーの夕御飯はケンタッキーだ。
アイスコーヒーを注文したのに注文時にガムシロとミルクについて訊かれなかったうえ、おしぼりを忘れられていた。しかも店内が超暑い。あーもー…。なんで金払って苛々せにゃならんのだ。長居する気も無く、すぐに店を出てしまう。




はあ…。
ため息一つ。

今夜は月が綺麗だ。