相変わらず食欲がない。とりあえず何かしら口に入れるが、吐き気がする。症例的に夏バテなのだろう。
ダイエットしているときは、全然痩せないのに、軽々しく二キロ痩せた。夏バテすげー。
5月の合コンで、一緒に参加した後輩が、他の社内飲みで、私の様子を話しているようだ。あまり良い気分がしない。そりゃ、ヲタ芸したりして楽しかったが。自分はあの飲み会で彼氏ができてウハウハなんだろうが、私は彼女のたちの話の内容に通りすがりとしても参加したくなたい。参加料金いただきたいぐらいだ。どうせ、面白く脚色されて話されているんだろう。
北海道旅行まで、あと少し。
どうしても行きたい喫茶店がある。
小樽にある「光」という喫茶店だ。
嶽本野ばら先生の「カフェー小品集」の中にある「モンチッチの誇り」という作品に出てきたお店。
「カフェー小品集」は短編で、12の喫茶店が舞台の12個の物語で構成されている。
私は、
・「品性のある制服と、品性のある歯車」・・・「フランソワ(京都)」
・「訳もなく涙さしぐむ者達の居場所」・・・「待宵草(吉祥寺)」
・「双子の約束された場所」・・・「ミニヨン(荻窪)」
・「素人仕事の贅沢」・・・「ミルクホール(鎌倉)」
に行った。
いずれも「カフェー小品集」を携え、その場が舞台の小説を読むという贅沢なことをした。
今自分がいるのは、作品の中なのか、現実の世界だか分からなくなりながら。
あと「眠りの国、青い屋根の人の家」に出てきた「若王子(京都)」にも行ったのだが、どうやら閉店してしまったもようだった。
「眠りの国、青い屋根の人の家」は、「カフェー小品集」の中でも大好きな作品だ。
好き合っているのに一緒に棲めない男女のお話。
…
どういう訳か、土曜日だというのに、あの日、インクラインには僕と君の姿しかありませんでしたよね。人の姿のなきインクラインを歩くのは初めてのことでした。僕達は線路をつたいながら、三度、キスをしました。三度目のキスは珍しく、極度に照れ性の君からのおねだりだったもので、僕は白昼堂々、君を強く抱き締め、長い長いキスをしました。世界の終わりのようなキスを。短いキスを期待していたらしき君は、恥ずかしさに耐えかねて僕の頭をポカポカと殴りつけましたよね。しかし、あれは短いキスではいけなかったのです。君と交わすキスは僕にとって祈りなのですから。祈りのキスのなかには形骸化した食前の祈りのように短く日常的なものもあれば、奇蹟を求めて一心に祈る長いものもあります。あの日のあのキスは、長い敬虔な祈りでなければならなかたのですよ。
…
という部分が大好きで。
暗記してしまったぐらいだ。
数年前の京都旅行でインクラインを歩きながら、このシーンを回想し、灼熱の夏の光の下で赤面してしまった。
「小樽はちょっと遠いなあ」と思っていたのだが、まさか行ける日が来るとは思わなくて、今から大興奮だ。
日々の人生の中、嫌なことがナメクジの後のようにねっとりと軌跡を描くかの如く発生するが、好きな小説や楽しみにしていることへの憧れが、それらを帳消しにしてくれる。
心が折れそうになっても、自分にとって心地よいものが、自分を助けてくれる術にも成ってくれることを実感。
さあ、明日会社に行けば、明後日からはサマーバケーションだ!!
頑張れ、自分。


ダイエットしているときは、全然痩せないのに、軽々しく二キロ痩せた。夏バテすげー。
5月の合コンで、一緒に参加した後輩が、他の社内飲みで、私の様子を話しているようだ。あまり良い気分がしない。そりゃ、ヲタ芸したりして楽しかったが。自分はあの飲み会で彼氏ができてウハウハなんだろうが、私は彼女のたちの話の内容に通りすがりとしても参加したくなたい。参加料金いただきたいぐらいだ。どうせ、面白く脚色されて話されているんだろう。
北海道旅行まで、あと少し。
どうしても行きたい喫茶店がある。
小樽にある「光」という喫茶店だ。
嶽本野ばら先生の「カフェー小品集」の中にある「モンチッチの誇り」という作品に出てきたお店。
「カフェー小品集」は短編で、12の喫茶店が舞台の12個の物語で構成されている。
私は、
・「品性のある制服と、品性のある歯車」・・・「フランソワ(京都)」
・「訳もなく涙さしぐむ者達の居場所」・・・「待宵草(吉祥寺)」
・「双子の約束された場所」・・・「ミニヨン(荻窪)」
・「素人仕事の贅沢」・・・「ミルクホール(鎌倉)」
に行った。
いずれも「カフェー小品集」を携え、その場が舞台の小説を読むという贅沢なことをした。
今自分がいるのは、作品の中なのか、現実の世界だか分からなくなりながら。
あと「眠りの国、青い屋根の人の家」に出てきた「若王子(京都)」にも行ったのだが、どうやら閉店してしまったもようだった。
「眠りの国、青い屋根の人の家」は、「カフェー小品集」の中でも大好きな作品だ。
好き合っているのに一緒に棲めない男女のお話。
…
どういう訳か、土曜日だというのに、あの日、インクラインには僕と君の姿しかありませんでしたよね。人の姿のなきインクラインを歩くのは初めてのことでした。僕達は線路をつたいながら、三度、キスをしました。三度目のキスは珍しく、極度に照れ性の君からのおねだりだったもので、僕は白昼堂々、君を強く抱き締め、長い長いキスをしました。世界の終わりのようなキスを。短いキスを期待していたらしき君は、恥ずかしさに耐えかねて僕の頭をポカポカと殴りつけましたよね。しかし、あれは短いキスではいけなかったのです。君と交わすキスは僕にとって祈りなのですから。祈りのキスのなかには形骸化した食前の祈りのように短く日常的なものもあれば、奇蹟を求めて一心に祈る長いものもあります。あの日のあのキスは、長い敬虔な祈りでなければならなかたのですよ。
…
という部分が大好きで。
暗記してしまったぐらいだ。
数年前の京都旅行でインクラインを歩きながら、このシーンを回想し、灼熱の夏の光の下で赤面してしまった。
「小樽はちょっと遠いなあ」と思っていたのだが、まさか行ける日が来るとは思わなくて、今から大興奮だ。
日々の人生の中、嫌なことがナメクジの後のようにねっとりと軌跡を描くかの如く発生するが、好きな小説や楽しみにしていることへの憧れが、それらを帳消しにしてくれる。
心が折れそうになっても、自分にとって心地よいものが、自分を助けてくれる術にも成ってくれることを実感。
さあ、明日会社に行けば、明後日からはサマーバケーションだ!!
頑張れ、自分。

