世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

お大事に

2014年08月26日 23時38分42秒 | Weblog
心療内科デー。

受付に診察カードをスキャンする際、「医師の体調が悪いのでお一人様10分でお願いします」という貼紙を見て衝撃を受ける。
患者の呼び出しはクマ医師自ら行うのであるが、その声がもう世紀末的な弱々しさで全俺が心配。

患者数はいつもよりは少な目だが、一人10分では終わっていない模様。
待ち時間は2時間。いつも4時間を越えるので短く感じた。
最近の私は旅行でリフレッシュしたのか心身ともに順調なので、なんだったら処方箋だけ書いてもらうだけでいいかなーぐらいに思っていた。

診察室の中から時々咳き込むクマ医師の声がする。大丈夫かな・・・。
診察を終えて出てくる人が、みんな「先生、お大事になさってください」と言っていた。


さて診察。
クマ医師、具合が悪そうだった。
もうそそくさと去って可及的速やかに休んでもらいたいと思えるレヴェルである。

しかし
「どうでしたか?最近」
といつもと変わらぬ様子で聞いてくるクマ医師。


決算発表のこと、そして夏休みのことを話した。
例年夏休みはどこに行ったのかを聞かれるのだが、今年も然り。
花巻、弘前、秋田を巡ってきたことを話した。

また話が流れに流れて、小惑星探査機はやぶさ・はやぶさのプロジェクトマネージャー川口淳一郎先生の話にまで及び、宇宙を語りだす始末。心療内科の中心で宇宙を語る。


・・・盛り上がった・・・。
話が盛り上がってしまった。
クマ医師の体が心配で、早く終えようとしているのに。

もはや制御不能になった私は、
「はやぶさ2、先生も応援してくださいね」
とか言ってしまっていた。(自分、はやぶさ2の何なのさ!?)

旅行のお土産もしれっと渡し、他の患者同様に、「お大事に」と、いつも患者として言われる台詞を口にする私。


今日の診察で、クマ医師の医師のプライドを垣間見た気がする。
たしかインフルエンザのときも診察室で処方箋書いていたっけな。クマ医師。
「2012年03月07日逢いたい時にあなたはいない」


薬局の薬剤師の話では、昨日の診察で最後の患者が終わったのが0時半とのこと。
あの強靭な精神力がないと精神科医って務まらないのかもしれぬ。

12年ぐらい前、吉熊上司に
「この仕事は自分がいなければできないんだと思えば何だってできるんですよ」
とメールで言われたことを思い出した。
滅多に精神論を語らない吉熊上司の言葉なのでよく覚えている。
ここ二日間、ちょっとだらけていたので(朝起きる時間が遅い)、ここでいっちょ、フンドシを締めなおす。
こぴっと!!!!

クマ医師、お大事に。


弘前で咲いていた紫陽花。