Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

『ランナーもマスクを』 14日、上田・犀の角で、世界初演

2021-08-12 | Weblog

『ランナーもマスクを』 世界初演。(世界初演、は、大袈裟だが、まあ許していただこう)

 

『ランナーもマスクを』は、十年ぶりに復刊した戯曲雑誌〈せりふの時代〉のために書き下ろしたものである。上演のあてもなく戯曲を書いたことはあまりないのだが、こんなコロナの季節に、暢気な、人を食ったものを書いてみた。

昨年春、杉並区・神田川沿いの、幅がそう広くもない遊歩道のフェンスに、「ランナーもマスクを」という張り紙が、幾つもつけられていた。なかなか凝っていて、男女それぞれのランナーを描いたものもあり、かなりの数が張られていた。民間のどなたかが自発的になさったことである。
その張り紙の隣に、お役所によって「張り紙は禁じられているので剥がすように」という、「お知らせ」がかけられていた。
禁じてはいるが、決して剥がさないのである。ひょっとしたら所轄の担当者も、「ランナーもマスクを」という趣旨には賛同していて、法律上、やむなく「お知らせ」をつけていたのであろうか。

しばらく公認放置状態にあったこの張り紙は、「お知らせ」で予告されていたように、4月末日までに外された。既にほとんどのウォーキング組やランナーたちは、マスクをしていた。

たまに遊歩道に出る私も、吉祥寺で何週間も「閉店セール」を続けていた靴屋で、あたらしいランニングシューズを買った。

以上が、この戯曲の背景である。

このたび、思いがけず上演できることになった。髙山植物園さんに、感謝である。

 

上演情報

8月 14、15日 上田・犀の角
髙山植物園 presents 〈HAKOとタカヒロ〉企画 『はしるふたり』
大島葉子と大西孝洋が三つの役を演じます。
復刊した「せりふの時代」に掲載された拙作『ランナーもマスクを』、初演となります。

トリプルビル – 3作品連続上演 –

「私の自転車」 作・清水弥生
「月曜日に看護師は恋をする」 作・髙山さなえ
「ランナーもマスクを」 作・坂手洋二

[ 公演日程 ] 
於:犀の角

日程:8月14日(土)16:30 / 19:30
   8月15日(日)14:00

[ 料金 ]
前売 2000円
当日 2500円
U-25 1500円

予約先 tkymshokubutsuen@gmail.com
(観劇日時・お名前・ご連絡先(携帯番号)・人数、をご記入の上メールをお送り下さい)

http://sainotsuno.org/event/takayamashokubutsuen_hashiruhutari/

 

「せりふの時代 2021」、まだお持ちでない方は、存続できるよう、ぜひご購入ください。(税込1,650円 小学館 ISBN 978-4-86184-102-6)

 

 

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ひさしぶりの &M 連載 映画「カウラは忘れない」と、「カウラの班長会議」を中心に。

2021-08-12 | Weblog

ひさしぶりに、&M 連載を書きました。

映画「カウラは忘れない」と、「カウラの班長会議」を中心に。

https://www.asahi.com/and/article/20210812/407503259/?fbclid=IwAR3Ehxf6UVXqOzw-4V3OVmr4cp0a35NgGuPHdRi_BlYCkVKaDNfggV1mmfA

 

 

映画『カウラは忘れない』は、ポレポレ東中野、東京都写真美術館ホールほか、全国順次公開中。

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滞在時間十四時間の青森公演

2021-08-12 | Weblog

滞在時間十四時間の『悪魔をやっつけろ』青森公演だったが、ほんとにあっという間に終わった。今はもう長野県内にいる。

 

畑澤聖悟さんの劇団アトリエ「渡辺源四郎商店しんまち本店二階稽古場」には、以前から行ってみたかったのだが、3階建てのビルまるごとが畑澤さんの劇団のものなのである。とてもゆきとどいた環境である。

実は私は衣裳の下に彼の劇団の「なべげんシャツ」を着ていたのだが、アフタートークで畑澤さんはその「なべげんシャツ」の色違い赤バージョンを着て、出て来られた。(写真の畑澤さんが着ているのは、また違う赤シャツである)

 

畑澤さんとひさしぶりにゆっくり話すことが出来た。青森に行くまでの道中、畑澤さんの新著『母と暮らせば』を読み終えたところだったので、井上ひさしさんの話もした。

畑澤さんを韓国に紹介したのが私の自慢なのだが、韓国で映画化された彼の代表作の一つ『親の顔が見たい』も、諸事情で公開の目途が立たずにいたが、やがて見られるようになるはずだという。喜ばしい。

 

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