映画 『かば』。
世評が高く、さて、どんな感じだろうと思ったら、本当に群像劇だった。
『ガキ帝国』やら『どついたるねん』やら、いろいろ思い出しながら見ていたが、一つの場所での群像劇という意味では『マグノリア』みたいでもある。まあ、この一種とりとめのない感じが許容できれば、大丈夫だ。
野球部の話が出てきて、スポーツ映画に行くのかと思わせて、その後も、運動とか部活とかそれどころじゃない、という展開が、好もしい。
最後のシーンに試合を持ってきはしているが、勝敗どころか、プレイさえ一切描かないのが、確信犯として、愉快である。
これは無意識にだろうが、結局は勝ち負けメダル数にこだわるオリンピックをぶっ飛ばし、まるごと吹っ飛ばす根性で、頼もしい。
観て感想を、と言われていたのに、ずいぶん遅れてしまって、もうしわけない。
関西では始まったばかりだし、もうすぐ吉祥寺のアップリンクでもやる。
全体にいろいろ、最後のほうの、バス運転手とか、ある意味、突っ込みどころ満載だが、それも楽しめるとも、いえる。
ニンニク摺りおろしの台詞のないシーンも、ほんとにやっちゃうのが、なかなか。
見終わったら誰かと話したくなる。
こういうの好きかも、という方は、迷わず、ぜひ。
https://kaba-cinema.com