Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

もう一度言う。「やんばるを飛んでいいのは、鳥と虫と、自由だけ」。

2015-02-21 | Weblog
「高江N4地区のテントとバリケードが、夜中から早朝に掛けて撤去か盗難されました」(2月20日『高江連絡会』より)
椅子やストーブ、横断幕の全てまでもが持ち去られた。撤去を行ったのが米軍か日本政府なのか民間団体なのかはわからない。怒りしかない。
「非戦を選ぶ演劇人の会」が贈った横断幕も撤去され、持ち去られた。悔しい。

沖縄タイムスによれば
高江のテント、撤去される ヘリパッド反対住民の拠点
米軍のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)が新設された東村高江のN4地区で20日午前、住民がヘリパッド建設の反対運動の拠点としていた仮設テントが撤去されているのが分かった。
テントがあったのは県道70号に面する路側帯で、国が管理権限を日米共同使用から米軍に移行する手続きを進めている場所。住民によると、海兵隊からテント付近にあった車両の立ち退き指示はあったものの、テントの撤去指示はなかったという。
テント内にあったいすやテーブルなどもなくなっている。住民がテントを空けた19日夕方から20日早朝にかけて撤去されたとみられている。

琉球新報によれば
米軍北部訓練場に新設されたヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)がある東村高江のN4地区で20日午前、建設に反対する住民が抗議運動の拠点にしていた仮設テントなどが何者かによって撤去されているのが見つかった。
テントはN4地区ゲート前の県道70号の路側帯に設置されていた。テント内にあったいすやテーブルもなくなっている。住民が座り込みを終えた19日夕方から、20日早朝にかけて撤去されたとみられる。19日にはテントの撤去を求める張り紙などはなかった。

同紙はこう記してもいる。
政府は17日、米軍北部訓練場の一部返還に伴うヘリコプター着陸帯移設計画のうち、高江集落に最も近いN4地区の着陸帯2カ所について、米側に提供することを閣議決定した。防衛省によると、同日から効力が発生しており、近く訓練が本格的に始まる見通し。返還前の先行提供で負担が増える住民からは反発する声が上がっている。
北部訓練場の一部返還は、1996年の日米特別行動委員会最終報告に盛り込まれたが、22カ所の着陸帯のうち7カ所を返還し、高江集落を取り囲むように6カ所を新設する内容だ。そもそもこの計画は、着陸帯集約による基地機能強化にほかならない。加えて、多くの希少生物が生息する、やんばるの森を新たに切り開く自然破壊も強く懸念されている。
しかも、新設着陸帯6カ所のオスプレイ使用回数見込みは年間2520回で、オスプレイと交代するCH46Eヘリの1288回から、ほぼ倍増する計画だ。住民らが反発するのは至極当然であり、実際、連日座り込みによる抗議行動が展開されているのは周知の通りだ。

高江連絡会のブログからは五日前にこう記されている。
「今週の高江は、米軍に占領されたような状態でした。
9日の早朝から地響きをたてながら軍用車両がトゥータンヤ前を北上したそうです。その後、30台近くの車両がN4ヘリパッドに侵入しました。
有刺鉄線や工作物、簡易トイレなどを運び入れ、幕営、塹壕作りなど最前線の陣地を構築する訓練を行ったようです。
イラクへの準備かもしれませんが、公道を我が物顔で走り廻る軍用車両の隊列を含め、いつか住民に銃が向けられる日が来るのではないかと危惧感を抱かされます。」
この日のブログのタイトルは「我(わん)の村から戦争がはじまる」であり、これは私が三年前の「非戦を選ぶ演劇人の会」による高江を描いたリーディングのタイトルとしてつけたものだ。
http://blog.goo.ne.jp/takashien/e/2a502a1081c05dad3094b553cb926090

高江住民の会の石原理絵さんから「非戦を選ぶ演劇人の会の大段幕も持っていかれてしまいました。大段幕で好きだったのは、あれだけだったのに。」とのこと。

私もあの横断幕は好きだった。
さわやかな青地が、高江の森の自然の中で、映えていた。
自分たちの作った幕が高江でたたかう住民の現場にあることは、高江になかなか行くことのできない私たちのせめてもの参加の意思であり、私たちの日々の暮らしの励みにもなっていた。

「やんばるを飛んでいいのは、鳥と虫と、自由だけ」。オスプレイを飛ばしたくないのだ。
沖縄へのオスプレイ配備が決まった日、映画『標的の村』のスタッフでもあるQABの撮影陣と共に高江で空を見上げて飛来を待ち受けていたときの苦い思いがあらためてこみ上げてくる。

三年前の私の記事を再録する。(2012.9.9)

「やんばるを飛んでいいのは、鳥と虫と、自由だけ」
「非戦を選ぶ演劇人の会」で、高江で、住民の皆さんが防衛施設局と戦う、反ヘリ(オスプレイ)パッド・座り込み現場に張ってもらう横断幕を作った。メッセージ文を書かせていただいた。「やんばるを飛んでいいのは、鳥と虫と、自由だけ」。運動的な幕は他にいっぱいあるはずなので、演劇人らしいフレーズにしようと考えた。完成後に「鳥と虫だけでなく、コーモリも飛ばせてほしい」、という声もあったのだが(高江・アキノ隊員は「コーモリも書き加えたい」と言っている)、コーモリくん、今回はなんとか鳥の仲間だと思ってご容赦いただけないか。バックの細かい字は今年のピースリーディング台本「私の村から戦争が始まる」から抜粋したセリフ(清水弥生・瀬戸山美咲による)。いい色のデザイン・レイアウトを担当したのは、石原燃さん。横断幕提供の言い出しっぺは、円城寺あやさんである。忙しすぎて高江に行けないでいるが、ほんとうに、こういう形ででも参加したいものである。高江の空をバックに幕が張られた写真が届いた。

ここに来て、最新の琉球新報によれば、
米軍北部訓練場に新設されたヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)がある東村高江のN4地区で20日午前、建設に反対する住民が抗議運動の拠点にしていたゲート前の仮設テントなどが何者かによって撤去されているのが見つかった。看板など一部は訓練場内に捨てられている。ゲート前に止めていた市民の車両には「北部訓練所」の名で移動を求める文書が貼られていた。
テントはN4地区ゲート前の県道70号の路側帯2カ所に設置されていた。テント内のいすやテーブルなどもなくなっている。周辺の看板などもなくなり、一部はゲート前のトタンの塀から5メートルほど離れたフェンス周辺に捨てられている。
N4ゲート前の県道70号に面する路側帯は、今後新設予定の着陸帯N1ゲート前と同様、政府が管理権限を日米共同使用から米軍専用区域に移行する手続きを進めている。
在沖米海兵隊、沖縄防衛局、県北部土木事務所、名護署のいずれも撤去に関知していないとしている。
住民らが座り込みを終えた19日夕方から20日早朝にかけ撤去されたとみられる。19日にはテントの撤去を求める貼り紙などはなかった。

基地内に捨てられていた。「撤去に関知していない」と、どの口が言うのだ。
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1 コメント

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普通に考えると... (一般人)
2015-02-22 02:41:12
拾得物として届いているのでは??
路側帯に物を置いて、所有者が離れたら...
一般的には拾得物、不法投棄、若しくは不審物として扱われます。

気持ちは分かりますが、いくら面倒臭くても帰る時は片付けてから。
こちらがルールを守らなかったら、向こうのルール違反を悪く言えなくなってしまいますよ。
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