昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

梅雨の晴れ間

2018-06-19 08:42:04 | 俳句

しばらくブログを休んでいた。
ちょっとした私用があって手が付けられなかった。
別に大病をしたわけではないのでご心配なく。
肌寒い日が続いたが今日は少し蒸し暑い。
梅雨の本番の合間に青空がのぞいている。
辛気臭い暗さから抜け出して気分も良い。

黒蠅の梅雨の晴れ間に翅干せり   素閑

衆寄りて梅雨の晴れ間の枕経   素閑

山澄みて梅雨の晴れ間の鄙の里   素閑

明け染めぬ梅雨の晴れ間の村の戸や   素閑

梅雨晴れて飯後の茶事の露地しとど   素閑

起こされて寝覚めの梅雨の晴れ間かな   素閑

幇間の頭髪正し梅雨晴れ間   素閑

幸福は梅雨の晴れ間の二楽章   素閑



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2018-06-02 21:04:37 | 俳句

フルートを練習していて、ちょっとした体得があった。
それはフルートを吹く感覚はピーではなくフーであるということだ。
これは一般的に古くから言われていたことなのだが、自分としては今一つ体感的にピンと来なかった。
しかし、今日、笛を吹いてみて見事、ツボに嵌った。
これは行ける!
これからは、このメソードでやろう!

蠅飛びぬなにも知らざる腕枕   素閑

菓子開けて均しく分けむ蠅の間に   素閑

閻魔堂格子を蠅のすり抜けり   素閑

西に見る富士に蠅すらぬかずきぬ   素閑

満ち足りて蠅さへなくば安きかな   素閑

浜に捨つえいのなきがら蠅のむれ   素閑

牛追ひの蠅と日暮らす皐月かな   素閑

あの世までつきてまとうか家の蠅   素閑



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篠の子

2018-06-01 21:07:52 | 俳句

オカブも昔セールスマンの端くれだったから、物を売る苦労はそれなりに心得ているつもりだ。
よくセールスには「お願い」は良くないという。
しかしオカブはセールスは結局は「お願い」だと思う。
でなければ「押し売り」だ。
セールスのタイプはそのどちらかだろう。
セールスマンはやたら頭をぺこぺこ下げるといって貶す人がいる。
しかし、これは世渡りにも言えることだが、「あの人は腰が低い人だ」と言われるのと、「あの人は押しの強い人だ」と言われるのとではどちらが得で、格上だろう。
答えは言わずもがなである。
頭は下げていれば良い。
金もかからず能も力もいらない。
それで人が評価してくれるのだから、こんなに得なことはない。
 
篠の子や佳人の傘の日陰濃し   素閑

すずの子に大目見張るや若書生   素閑

篠の子のわかめと煮たるうしお汁   素閑

笹の子や旅路の果ての湯殿山   素閑

篠の子の雀ととおる杣の路    素閑

篠の子のあした残して夕もまま   素閑

庵にて独り笹の子小ぬか雨   素閑

笹の子や大天空のおんはしら   素閑

遠雷に笹子とまりの刈宿や   素閑



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