「薪の結婚」 ジョナサン・キャロル 創元推理文庫
THE MARRIAGE OF STICKS 市田泉・訳
稀購本を扱う古書業者のミランダ・ロマナク。
同業者クレイトン・ブランチャードの紹介で老齢のフランシス・ハッチと出会う。
フランシスは数々の芸術家と愛人で、彼らから贈られたものを売ろうとしていたが、2人はお互いが気に入る。
フランシスの話を聞くのは楽しいことだった。
ミランダは美術バイヤーのヒュー・オークリーと恋に落ちるが、ヒューには妻がいた。
ただ一緒にいたいというだけで、2人はフランシスの持ち家クレインズ・ヴューの屋敷で暮らすことになる。
しかしその屋敷でミランダはそこにいるはずのない人々や、死んでしまった昔の恋人ジェームズ・スティルマンの姿を見る。
その中には、フランシスの恋人天才腹話術師のシュムダもいた。
クレインズ・ヴューの警察署長フラニー・マケイブは、かつてフランシスが住んでいた時も同じ様な不思議なことが起こったという。
ジョナサン・キャロルらしい物語。
ミランダが年を取り、昔を綴りながら語る物語。
死者が自然な存在として現われ、未来や過去が交差する。
人生色々なことがあるが、自分の心の中でどう消化していくかによってその後の生き方は変わっていく。
過去の選択で今は違っていただろうと、考えることはある。
その先の人生を思い描くこともあるだろう。
過去に縛られ過ぎるのも良くないし、忘れてしまうのも良くない。
語られるべき人生を持つのは誰でも可能だと思うが、自分で気が付いていなければならない。
解釈の仕方は人それぞれ、そんな物語。
しかし、自分が出会った人たちが全員集まって自分を見つめる。想像しただけでも恐ろしい。
利己的な生き方はして来なかったつもりだが、他人の気持ちは分からない。
自分に対して他人がどんな感情を抱いているか、知りたいけれど知りたくない気もする。
知らない方がいいかも知れない。
THE MARRIAGE OF STICKS 市田泉・訳
稀購本を扱う古書業者のミランダ・ロマナク。
同業者クレイトン・ブランチャードの紹介で老齢のフランシス・ハッチと出会う。
フランシスは数々の芸術家と愛人で、彼らから贈られたものを売ろうとしていたが、2人はお互いが気に入る。
フランシスの話を聞くのは楽しいことだった。
ミランダは美術バイヤーのヒュー・オークリーと恋に落ちるが、ヒューには妻がいた。
ただ一緒にいたいというだけで、2人はフランシスの持ち家クレインズ・ヴューの屋敷で暮らすことになる。
しかしその屋敷でミランダはそこにいるはずのない人々や、死んでしまった昔の恋人ジェームズ・スティルマンの姿を見る。
その中には、フランシスの恋人天才腹話術師のシュムダもいた。
クレインズ・ヴューの警察署長フラニー・マケイブは、かつてフランシスが住んでいた時も同じ様な不思議なことが起こったという。
ジョナサン・キャロルらしい物語。
ミランダが年を取り、昔を綴りながら語る物語。
死者が自然な存在として現われ、未来や過去が交差する。
人生色々なことがあるが、自分の心の中でどう消化していくかによってその後の生き方は変わっていく。
過去の選択で今は違っていただろうと、考えることはある。
その先の人生を思い描くこともあるだろう。
過去に縛られ過ぎるのも良くないし、忘れてしまうのも良くない。
語られるべき人生を持つのは誰でも可能だと思うが、自分で気が付いていなければならない。
解釈の仕方は人それぞれ、そんな物語。
しかし、自分が出会った人たちが全員集まって自分を見つめる。想像しただけでも恐ろしい。
利己的な生き方はして来なかったつもりだが、他人の気持ちは分からない。
自分に対して他人がどんな感情を抱いているか、知りたいけれど知りたくない気もする。
知らない方がいいかも知れない。
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