しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「月下の狙撃者」 ウィリアム・K.クルーガー

2010年01月12日 | 読書
「月下の狙撃者」 ウィリアム・K.クルーガー   文春文庫
 The Devil’s Bed          野口百合子・訳

アメリカ大統領ダニエル・クレイ・ディクソンの次期大統領戦のさなか。
妻ケイトの父親で元副大統領のトム・ジョーゲンソンは政界を引退して、ミネソタのワイルドウッドで果樹園を持っていた。
そのトムがトラクターから落ちて大怪我をして意識不明になる。
シークレット・サービスのボー・トーセン特別捜査官は、見舞いに訪れる大統領夫人ケイトの警護にあたる。
ボーはストリート・キッドで、ケイトの叔母で弁護士のアニーに出会い、今の道に進んでいた。
ボーはトムの事故に不審なものを感じる。
実際それはナイトメアと名乗る男の仕業だった。
ナイトメアは報復の鎧をまといケイトの命を狙っていた。



選挙戦が絡み、殺人者がひとりの女性の命を狙う。
少し前に読んだ「最後の生贄に」に似た物語。
命を狙われる女性には何かしら過去にその要因を抱え、選挙に勝つ為には手段を選ばないと言う人物も登場。
別物のような話が実は関わっていると言う。
実際に選挙戦はそんなに汚いものなのだろうか。
権力を求めるとそうなるのか、かなり嫌だ。
大きな陰謀が隠されていて、それが少しずつあらわになって行く。
しかしその話よりも、ボーとナイトメアの2人に人物に焦点が当たっているので、陰謀の方がサイドストーリー。
2人の生い立ちも興味深く、実際もっとこちらを掘り下げても良かったかも。
ただ、2人が共感しあうところはいまひとつピンと来ない。
同じ女性を好きというだけで、分かりあえるのか疑問。
大統領夫婦やボーのロマンチックな物語に、かなり力が入っている。
その分、サスペンス度はちょっと低くなる感じ。
男性は女性に振り回されるものなのだな。

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1 コメント

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Unknown (東京 出会い)
2010-01-13 15:03:35
素晴らしいブログを読ませていただきありがとうございます。
これからも更新頑張ってください。
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