しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「犬博物館の外で」 ジョナサン・キャロル 

2010年01月13日 | 読書
「犬博物館の外で」 ジョナサン・キャロル     創元推理文庫
 OUTSIDE THE DOG MUSEUM        浅羽莢子・訳

天才建築家のハリー・ラドクリフ。
性格も悪く、無作法、無神経、礼儀知らず。
しかし、天才は何をやっても許される。
一時狂気の世界に行っていたが、今は回復して戻って来ている。
そして、クレア・スタンフィールドとファニー・ネヴィル、2人の恋人の間を行ったり来たり。
そんなハリーに中東のサルー共和国のスルタンモハメッド・イドリス・ガラダーニが犬博物館の建設を依頼して来る。



ハリー・ラドクリフの一人称で書かれた物語。
ハリーの世界が展開されるので、始めは読み進めるのに時間が掛かる。
理解出来るような、出来ないような。
それでも、ハリーの世界は何となく感覚でとらえている感じ。
段々ストーリーがはっきりして来て、聖書に出てくる世界最古の巨大建築が関係して来る。
それと神様の話しなどが面白かった。
神様と対決してはいけない、と言うのは他のことにも当てはまる気がする。
何でも勝ち負けを決めたがるという事がある。
相手を尊重することで、勝ち負けではない結果も求めることが出来るのではないか。
そして、キャロルの世界は死者が自由に戻って来る。
この物語もそうで、それでハリーは救われたりする。
身近な人なら戻って来て欲しいと思うから、羨ましい。
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