しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「砂漠の薔薇」 新堂冬樹  

2006年06月12日 | 読書
中西のぶ子は、2歳の娘、美涼を聖星女子大学付属幼稚園に入園させる為、予備校の若葉英才会に通わせていた。
その中でのぶ子は、自分とは違う高収入の夫を持つ主婦の集まりにいた。
それは、のぶ子の幼馴染の十和子がいたからだが、のぶ子はその中で攻撃の対象にされ、落ち着かなく過ごす。
しかし、受験のプラスになる事があるので、我慢していた。
そんな時、その集まり仲間の一人が万引きするのを見かけ写真を撮り、その写真を匿名で仲間に送る。

豊かな花園ではない、砂漠にも薔薇を咲かせようとした、のぶ子の物語。


どうしてこんな人生を送っているのだろうと、のぶ子の生き方は理解出来ないし、馬鹿らしくもあった。
この生き方は子どもの時の影響。それを嫌悪しながらも同じことを娘にもしていることに気が付かない。
虐待や悪意が連鎖する様に、繋がっていく。
これを断ち切る為には何が必要だったのだろう。
実際にあった事件をテーマにしているので、
現代社会の犯罪の形でもあるのだと思うが、読んでいてやりきれない気持ちになる。
そして、なぜそうなってしまったかの解明までは行っていない気がする。
そして、子どもが殺される事はどんな理由があっても許されるものではないと強く思う。
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