しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「沈黙の教室」 折原一  

2005年10月20日 | 読書
1973年、青葉ヶ丘中学の3年A組。「恐怖新聞」が発行され、生徒の不正や秘密が暴露される。
そして、それに応じた悪質ないじめが横行していた。
いじめの対象者には、「粛清」が発令され、自殺した生徒、転校した生徒もいた。
卒業から20年。級長だった秋葉拓磨が同窓会を計画する。
桜の木の根元に植えたタイムカプセルを掘り起こす約束が20年後だったからだ。
秋葉が同窓会に向けて「同窓会通信」を発行。
それが引き金になったのか、同窓生に恐ろしい事が起こっていく。
謎がいくつか重なってある。
記憶をなくしたが、3-Aに怨みをだいて殺人計画を立てていた事は分かっている男、
神崎一郎。
復讐者として、転校した長谷川美鈴の名を騙り、同窓会の計画を利用している人物。
3-Aの担任となったが、途中で解任される様に1学期の終りに学校を去った、
担任の仁科良作。
そして後に、長谷川美鈴、本人を名乗る人物も登場する。

いじめは、いじめた方は忘れても、いじめられた方は忘れない。
当たり前の事に思えるが、その事をいじめた方は知らないから、ここから悲劇が起こる。
「暗闇の教室」の続編だけれども、どちらを先に読んでも大丈夫。
これを読むと、「暗闇の教室」の主要メンバー高倉千春の事がわかる。
同じく片倉雄三郎も登場するが、名前だけだった。
ホラー的な怖さはこちらの方がすくなかったけれど、「百物語」が今回も登場。

パズルのような面白さがある。今回の方が、裏を読み取ろうとして、頑張ったので、
なんとなくそうかなと思う所があったっていて、嬉しかったりして。
教室3部作らしいが、3つ目はまだなのかな。



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