しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「ブラディ・リバー・ブルース」 ジェフリー・ディーヴァー 

2008年06月28日 | 読書
「ブラディ・リバー・ブルース」 ジェフリー・ディーヴァー ハヤカワ・ミステリ文庫
  Bloody River Blues   藤田佳澄・訳

映画のロケケーション・スカウトのジョン・ペラムは映画の撮影のため、ミズリー州マドックに滞在していた。
キャンピングカーのウィネベーゴにポーカー仲間を招待したペラムはビールを買いに行く。
ビールを買って帰る時、急に開いた車のドアにぶつかりビールが落ちて割れる。
車から降りた男は何も言わずに立ち去り、ペラムは運転席にいた人物に声を掛けるが、無視して行かれてしまう。
それを目撃したマドックス警察署の一級巡査ドナルド・バフィットはペラムに声を掛けお互いに名乗りあう。
車から降りた男ラルフ・ベイルズは殺し屋で、この直後に組織犯罪告発の重要証人ヴィンセント・ゴーディアを射殺、それを目撃したバフィット巡査を撃つ。
バフィットは命を取りとめ、車の中にいたゴーディア殺しの黒幕をペラムが目撃しているはずだと証言する。
また殺し屋の方も目撃されたと思いペラムを探し始める。
しかし、ペラムは車の窓が外からの光で反射して、中の人物が見えていなかったが、警察はそれを信じない。

ジョン・ペラムシリーズ第2弾。


見えなかったものを、見たと断言され、理不尽な扱いを受けるペラム。
何だかいらいらしてしまう。
世の中、理不尽なことは結構あるけれど。
今回は映画の撮影現場での仕事なので、映画の撮影についても触れられていて面白い。
ペラムの性格はカーボーイと呼ばれることから、始めに読んだ時は派手な熱血漢のイメージを持っていたが、実際は結構真面目で大人しい感じだ。
辛い過去も詳しく書かれていて、ペラムを知ることの出来る物語。
物語も色々な人物の思惑が絡み合い、複雑な様相を呈する。
謎の美女が登場するが、最後に彼女の思いに大事なことを忘れていたと、はっとさせられる。

バフィット巡査は背中を撃たれ、脊椎を損傷して、下半身麻痺状態になる。
これがリンカーン・ライムになっていったのかも知れない。
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