しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「蚊トンボ白鬚の冒険」 藤原伊織 

2007年08月13日 | 読書
水道職人の倉沢達夫は二十歳。
パチンコからの帰り道、10代の若者4人が背広を着た男をカツアゲするのに遭遇する。
聞こえた声は、先日ちょっとした事で話しをしたアパートの隣人、黒木だった。
助けるつもりがなかった達夫だったが、ブーン、ブーンと羽音が聞こえ何故か手が勝手に動き、持っていたパチンコの玉を弾いて黒木を助けていた。
アパートに戻った達夫の頭の中でまた羽音が聞こえ、今度は声まで聞こえる。
それは、カラスに追われて達夫の中に入ってしまった、蚊トンボだという。
そして、その蚊トンボは名前を自分で白鬚と付け、“筋肉の専門家”で、達夫の動きをコントロールしたという。
黒木と係わりが出来たことから、達夫は裏社会の争いに巻き込まれていく。
蚊トンボ・白鬚の力を借り、達夫はそのトラブルに立ち向かっていく。



自分をしっかり持った登場人物のオンパレード。
こんな人たち、現実にはいないだろうと思いつつ、誰かに感情移入するというのもないのだが、
なんか面白く、結構小気味良い登場人物たちの会話が楽しい。
ひとりカイバラというとんでもないのがいるが、この漫画チックなカイバラも物語の中では楽しめる。
登場人物それぞれに、深い物語があるのだが、なんとなくそこまでは入り込めない。
スーパーマンの様に、善対悪の戦いの物語といった方がすっきりするかも知れない。

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