しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「デセプション・ポジション」 ダン・ブラウン 

2007年05月12日 | 読書
国家偵察局(NRO)局員レイチェル・セクストンの仕事は、大統領へ提出する機密情報の分析。
現在、ホワイトハウスは大統領選の渦中にあり、現職大統領、ザカリー・ハーニーと争っている対立候補は、レイチェルの父、セジウィック・セクストン上院議員だった。
選挙戦はNASAに膨大な予算を費やす現政府を非難し、国民の支持を集めているセクストンが有利に進めていた。
そんなある日、レイチェルは直々に大統領から呼び出される。
NASAが大発見をしたので、彼女の目で確かめて欲しいというのだ。
状況が飲み込めないままレイチェルが連れて行かれたのは、北極だった。
氷棚に埋まった巨大な隕石から当脚類の化石が大量に発見されたのだ。
これは地球以外にも生物が存在する証拠であり、まさに世紀の大発見だった。
ここで、選挙戦は一気に逆転する。レイチェルは対立候補の娘を情報分析官として選んだ理由を悟る。
しかし、隕石の調査と発表の為に選ばれていた民間の科学者が、隕石は埋まっていた場所で意外な物を発見する。
それは、そこにはあってはならないものだった。
科学者チームと調査を進めるうちに、レイチェルは信じられない謀略の深みにはまり込んでゆく。
              (ほぼ、カバー裏のあらすじより)




ダン・ブラウン、日本での刊行は「天使と悪魔」「ダ・ヴィンチ・コード」より後だが、これは、その間に入る作品。

隕石、地球外生物、そして南極が舞台という、ちょっとロマンチックな香りがする物語かと思ったら、とんでもなく、陰謀と欲望が渦巻くかなりバイオレンス色も強い物語だった。
そう、最後のバイオレンスはハリウッド映画の様というか、死なないヒーローになる学者さん。
学者さんに力で活躍させなくても、そんなにストーリーには影響ないと思うのだが。見せ場的にいるのか、とちょっと読んでいてもういいからと思ってしまった。
でも、物語は面白かった。一気に読ませる。
隕石の話は、映像で見てみたい。
今回も、若いレイチェルと年齢的にも落ち着いた海洋学者のマイケル・トーランドがペアで活躍するのだが、ダン・ブラウンのカップルはなんかいい雰囲気で好ましい。
もうひとり活躍する女性が登場。
そう、女性が頑張っている物語でもある。

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