しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「アンダルシア 外交官 黒田康作」  真保裕一 

2013年12月06日 | 読書
「アンダルシア 外交官 黒田康作」  真保裕一     講談社NOVELS   

スペインのバルセロナの領事館に、マドリードに住む在留邦人からSOSの連絡が入いる。
アンドラに買い物に行き、パスポートと財布を落とし帰れなくなって困っていると言う。
アンドラは、スペインとフランスに挟まれた小国で日本大使館はなく、管轄はパリ。
その事を伝えようとする職員を、たまたま任務で訪れていた黒田康作が止める。
パリよりバルセロナの方が、断然に近い。
電話を掛けて来た女性、本城美咲と話し、向かえに行く。
そして、バルセロナのホテルに送り届けるが、そこで違和感を覚える。
黒田は本城美咲が、何か隠していると感じる。





外交官としての行動で、事件を解決していく今回の物語。
前作の刑事っぽい動きよりも、外交官・黒田として人物が生きている気がする。
お役所仕事よりも、人助けを親身になって考える黒田。
しかし、人ひとりを国境を越えさせるというのは、それだけでも慎重になることなのだ。
犯罪の匂いがないか、人助けと同時に頭を働かせるのは、なかなか大変な気がする。
だから、面倒に巻き込まれないようにと考えてしまう役人も多いのか。
それが責任問題になることもあるから。
殺伐とした人間関係が、寂しく感じる。

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