しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「猫とキルトと死体がひとつ」   リアン・スウィーニー              

2012年05月18日 | 読書
「猫とキルトと死体がひとつ」   リアン・スウィーニー          早川書房 イソラ文庫   
 The Cat,The Quilt and The Corpse        山西美都紀・訳

湖畔の家に住むジリアンは、若くして夫に先立たれ、三匹の個性ゆたかな猫たちと暮らすキルト作家。
ある日出張から帰ると、窓ガラスが割れており、アビシニアンのシラーがいなくなっていた。
ジリアンはシラーが何者かに連れ去られたのではないかと直感するが、警察はとりあおうとしない。
ジリアンはひとりシラーを取り戻そうと、なにかと評判の悪い近所の男の家に聞き込みに行くが、そこで当の本人の死体に出くわしてしまう――
猫を愛するキルト作家ジリアンが殺人事件の調査に奮闘する、猫いっぱいのコージー・ミステリ!
       <文庫本裏カバーより>





ジリアンの猫が好きという気持ちが1番に伝わってくる。
猫に限らず、動物好きの人とそうでない人はちょっと違う。
中には結構自分勝手な解釈ををして、常識から外れる人もいるが、ジリアンは常識があるので好感が持てる。
それ以上にジリアンの人柄に惹かれる。
他人の気持ちは分からないし、理解するのは難しい。
でも、そのことが分かっているジリアンは、余計なことは言わない。
それは、結構大切。
小さな町でも、人が住んでいる以上何かしら感情のもつれはあり、事件は起こる。
一般の人が、殺人事件に遭遇したら、どうするか。
その過程や気持ちが、丁寧に書かれている。
大きな仕掛けや、ドンデ返しはないが、ミステリとしても楽しめる。
猫がそばにいる幸せも感じられる。
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