しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「ベルリン飛行指令」 佐々木譲  

2010年01月19日 | 読書
「ベルリン飛行指令」 佐々木譲     新潮文庫

1940年。
欧州戦線で英国スピットファイアに苦汁をなめていたドイツ空軍は極秘情報を入手した。
日本で画期的な戦闘機が開発されたというのだ。
驚異的な航続距離を誇る新戦闘機、その名は“タイプ・ゼロ”。
三国同盟を楯に取り日本に機体移送を求めるドイツ。
日本海軍の札付きパイロット安藤、乾の二人に極秘指令が下った。
張り巡らされた包囲網の下、零戦は遥かベルリンの灯を目指す!
   <文庫本裏カバーより>



F1の話から始まっているのが興味深く入りやすかった。
F1マシンはエンジンを逆に取り付けると空を飛ぶそうだから。
飛行機と大空と、ロマンたっぷりの物語。
零戦は戦闘機だが、飛行機乗りのロマンが溢れる物語。
飛行機・ロマンと言えば、『紅の豚』あたりを想像するが、同じような空気が流れている。
スヌーピーも撃墜王に憧れているし、騎士道精神もまだある時代は、戦争とは別に考えられる。
と言っても、こちらはやはり戦争が背景にあるから、その戦争の悲惨さも伝えてくれる。
戦争をどうとらえるかによって、人間性が分かる。
はやりどんな時代でも、自分をしっかり持つことが大切なのだと。
主人公の安藤、ベルリンに到着してから第二次世界大戦に巻き込まれる。
どんな気持ちで、飛行機に乗り続けたのか、少しは分かるが、もっと知りたい気がする。
ドイツにも、日本と同じ特攻があったとは。
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